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橘紋 たちばな
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三つ橘

丸に橘

穴師の丸に陰橘

 橘の葉・実を図案化したもの。垂仁天皇の命を受けた多遅間毛理が、中国から持ち帰ったといわれる。薫り高いこの植物を、伝来者の名にちなんで、「多遅間花」とし、これが転訛して「たちばな」といわれるようになったと伝えられている。
 葉は常緑で花は芳しく、実も美味で、奈良時代から珍重されていたことが『古事記』に見られる。また、平安京紫宸殿前の植木として、「左近の桜」と併称されていた。文様に用いたのは、藤原時代からで、『法然上人絵伝』などに見られる。伝来の故事にちなんで、橘氏が家紋として用いた。また、橘紋の使用は『見聞諸家紋』により、薬師寺氏・小寺氏の名が知られている。ただし、小寺氏の紋は、橘と藤花とを組み合わせたものである。
 橘紋は、実の数によって一つ橘から五つ橘まで分けられる。葉は五葉を基本として、下二葉は全姿を見せて実の下に対生し、上三葉は実のうしろに隠れて葉先だけをあらわす。ほかに向う橘、違い橘、枝橘、花橘、三つ割橘丸、尻合わせ三つ橘など。
 藤原氏、源平二氏と並んで、四姓に数えられた橘氏一門の定紋だが、藤原氏に排斥されて家門が衰えたことから、橘紋を用いる家は比較的すくない。
−参考文献 日本「家紋由来」総覧

使用神社の例
(玄松子が参拝し確認したもの)

雷命神社長崎県対馬市厳原町阿連字久奈215
東霧島神社宮崎県都城市高崎町東霧島
御香宮神社京都府京都市伏見区御香宮門前町174
大兵主神社奈良県桜井市穴師
天高市神社奈良県橿原市曽我町字宮久保659
梅宮大社京都府京都市右京区梅津フケノ川町30
大山神社島根県隠岐郡知夫村仁夫2391
宇受賀命神社島根県隠岐郡海士町宇受賀747
大和神社奈良県天理市新泉町306
廣瀬大社奈良県北葛城郡河合町大字川合
宇志比古神社徳島県鳴門市大麻町大谷字山田66
日吉大社・宇佐宮滋賀県大津市坂本5−1−1
伊豫神社愛媛県伊予市上野宮神戸郷2485
樟本神社愛媛県今治市八町西2−5−11
平安神宮京都府京都市左京区岡崎西天王町97
石清水八幡宮京都府八幡市八幡高坊30
造田神社香川県さぬき市造田1969
湊口神社兵庫県南あわじ市湊里字大神ヶ内1287
笶原神社 東宮兵庫県南あわじ市八木徳野190
笶原神社 西宮兵庫県南あわじ市八木徳野59−1
久々美雄彦神社岐阜県養老郡養老町沢田字宮谷1341
伊河麻神社静岡県静岡市駿河区稲川1−10−15
生國魂神社大阪府大阪市天王寺区生玉町13−9
賀茂小鋭神社宮城県石巻市福地字加茂崎72
佐伎治神社福井県大飯郡高浜町宮崎字宮内59−4
中嶋神社兵庫県豊岡市三宅1
船井神社京都府南丹市八木町船枝字才ノ上51
宇治上神社京都府宇治市宇治山田59
宇治神社京都府宇治市宇治山田1
阿毘地神社京都府福知山市興567
村山神社京都府亀岡市篠町森山先34
佐麻久嶺神社福島県いわき市平中山字宮下81
朝倉神社高知県高知市朝倉丙2100
一国一社八幡宮富山県富山市八幡718
椎葉圓比咩神社石川県羽咋市円井町ヨ138
柴宮神社山梨県甲府市善光寺2−2233


【 橘紋 (たちばな) 】

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