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御前神社
みさきじんじゃ
福井県あわら市宮前17−20  Zenrin Data Com Maps display !!


上がり藤

式内社 越前國坂井郡 御前神社
旧村社

御祭神
天津兒屋根命 豊受神 伊弉册尊

福井県あわら市にある。
えちぜん鉄道三国芦原線のあわら湯のまち駅から
南西に2Kmほどの宮前に鎮座。
竹田川の近く、宮前橋の南に境内がある。

参拝は五月の連休。真っ青な空の下。

道路に面して、石の垣に囲まれた境内。
入口の鳥居の脇には、
「式内指定御前神社」と刻まれた社号標。

鳥居をくぐると、境内中央を参道が延びており
正面に社殿。拝殿・本殿は瓦葺。

本殿の周囲の垣は、
瑞垣ではなく、珍しい生垣だった。

本殿の左手に、石の祠のようなものがある。
正面に格子が嵌められており、
中の壁面には、
西国三十三カ所の観世音や如来、上人が刻まれている。
ここ一箇所で、西国観世音廻りが出来てしまう。

創祀年代は不詳。
式内社・御前神社に比定されている古社。

「御前」と書いて「みさき」と読むが、
「おまえ」と訓じたものもあるらしい。
これは、鎮座地・宮前(みやまえ)の発音の影響。

平安時代後半、
坂井郡内の十郷に十社の春日社が祀られており、
当社も、その一つ。
中番の春日社を父神とし、当社を母神として
十社の中核をなしていた神社。

春日社としての勧請は、寛弘八年(1011)だが
上記のように、式内社・御前神社として
それ以前から鎮座していたと考えられている。

だが、この説を否定するものもあり、
当社は、あくまでも春日社であるとも。

明治八年、村社に列し、
明治四十年、無格社・白山社(伊弉册尊)、
無格社・稲荷神社(豊受神)を合祀したが、
現在は、分離奉斎されているらしい。

春日社である当社の神紋は、やはり藤紋。
ただし、拝殿には下り藤、
本殿の扉に上り藤が刻まれており、図案としては一貫していない。

境内社は二社確認できたが、名前は不明。
『福井県神社誌』には、神明神社と相葉神社とある。


境内

鳥居

境内

境内社

拝殿

本殿

社殿

観世音石龕と本殿

観世音

阿弥陀如来

芦原町指定文化財
西国三十三カ所観世音

 西国三十三カ所観世音の巡拝は 古来より善男善女の念願の 一つであったが、一体毎に広い地域にわたって安置されている ために すべてを廻ることは至難の行であった
 この石龕は 凝灰岩に三十三カ所観世音と阿弥陀如来 それ に源空上人 さらに仏岩上人とをまとめて彫刻した厨子である ために近郷近在を問わず 広く参詣人を集め 信仰の対象とし ては例の少ないものである

建 立 年元禄八年八月二十日(一六九五年)
文化財指定平成五年二十六日

−境内案内板−



【 御前神社 (あわら市)(印刷用ページ) 】

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