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高向大社
たかぶくたいしゃ
三重県伊勢市御薗町高向二ツ屋74
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式内社 伊勢國度會郡 雷電神社 |
近鉄宮町駅から北へ、23号線手前の杜にある。
周囲は道路拡張で開けた風景だが、
ここだけは、鬱蒼とした森だ。
社前の由緒書きも良く読めなかった。
どうして大社なのだろうか。
社伝によると、天平三年(731)の創祀。
本殿に素戔嗚命、奥津嶋姫命、湍津嶋姫命、
本社左脇の石に大己貴命、下照姫命、八大龍王、
鳥居の右脇の社殿に市杵島姫命が祀られ、
七所大明神と称されていたという。
社記によると、貞観三年(861)八月五日、大雨洪水の時、
大野という所にある大杉の根元に、白羽の蓋根矢が流れ付いたといい、
山城賀茂社の丹塗矢伝説と同一で、
雷神を祀る神社であると考えられ、式内社・雷電神社の論社となった。
よって、明治四十三年、祭神を別雷神と変更しようとしたが却下された。
相殿の神村大神は、高向郷加村に鎮座していた神村社。
神村社にも蕪矢伝承が伝わっており、同じく式内社・雷電神社の論社であるが、
明治四十一年に、山神社とともに当社に合祀された。
現在、古社地に石碑が建っている。
参道のあちこちに何かが祀られている様子で、
気の抜けない参拝、そんな感じだった。
「式内社調査報告」には、本社左脇の石に大己貴命など
三柱を祀るとあるが、参道左脇に石が祀られていた。
あるいは瑞垣内の本殿左に石があるのかもしれないが
確認していない。
参拝していると近所のおばさんが一人熱心にお参りしていた。
伊勢神宮だけが伊勢の神社ではないのだな。
社号標と鳥居 |
鳥居脇の石 市杵島姫命 | 鳥居 | 境内参道 |
境内 | 参道左の石 大己貴命,下照姫命,八大龍神王? |
境内から参道 |
拝殿 | 本殿 |
『伊勢度會郡高向郷高向村高向神社記』に引く「大社寶殿棟札記」によ
れば聖武天皇の天平三年正月十八日に曾禰處昭が七神を
祭定したと記す。七神とは本殿に素戔嗚命、奥津嶋姫命、湍津嶋姫命、
本社左脇の石に大己貴命、下照姫命、八大龍
王、鳥居の右脇の社殿に市杵島姫命が祀られ、以下によつて
「七所大明神」とも稱した。 明治十二年以降、明細帳には祭神不詳となつてゐたの を、同四十三年六月十三日、松本時彦氏の考證になる「高 向大社御由緒書」を添へ、祭神を「別雷神」とする「明細 帳訂正願」を提出したが、同年十一月却下された。 −『式内社調査報告』− |
【 高向大社(印刷用ページ) 】