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来阪神社
くるさかじんじゃ
島根県出雲市矢尾町799
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旧郷社 |
出雲市矢尾町にある。
資料では「きさかじんじゃ」となっており、正確には「きさか」だと思う。
が、麓で道を伺った地元の方が「くるさか」と発音されていたので、
そちらを採用した。
通称は天王さん。
高天原から天降った素盞鳴尊が、
当地に座して遠近の形勢を観望したという。
江戸時代には、「来成(きなし)天王社」と称していた。
背後の鼻高山は、宇迦山の主峰にして
古くは熊成峯と称していたらしい。
「熊成」は、朝鮮語の熊川(ウンナル)から変化と考え、
熊成から、さらに来成へ変化したという説がある。
でも、「来坂」のが「成」に変化したと考える方が自然。
明治になって、来阪神社と改称。
明治三年二月村社に列し、大正十年六月郷社に昇格した。
合祀されている大穴持海代日古神社と大穴持海代日女神社は式内社。
出雲国風土記に「来坂社」とある神社で、
明治十二年の来阪神社「神社明細帳」によると、
天文の頃(十六世紀)に焼失し、一町余西方の来成天王社に合祀したとある。
祭神、海代日古尊と海代日女尊は大穴持命の御子神と考えられている。
鼻高山への登山口であり、神社横にはキャンプ場もある。
麓(431号線)から、車で鳥居前まで登る。
鳥居前には、「スサノオの腰掛岩」がある。
鳥居から長くまっすぐな階段を登ると境内。
境内はとても静かで、眺望も良く、好感。
鳥居前のスサノオの腰掛岩 |
鳥居 | 参道階段 |
門神 | 参道上から | 門神 |
境内 |
拝殿 | 本殿 |
スダシイ | 社日 | 石祠 |
境内に、比較的大きな境内社らしき社殿が二つあるが、詳細は不明。
『神国島根』には、境内社として佐久良神社の名が載っており、
『平成祭データ』には、祖霊社の名があるが、これだろうか。
佐久良神社であれば、古山喜三郎ほか三七柱が祀られている。
不明の社殿 | もう一つ |
来阪神社(矢尾天王神社)旧郷社 出雲市矢尾町 山陰本線 出雲市駅より四粁 祭神 素盞鳴尊 稲田姫尊 大己貴尊 例祭 四月二日 神紋 二重亀甲劔花菱 本殿 大社造四坪 境内 五二五九坪 末杜 三社 氏子 一一八戸 崇敬者 五万人 由緒沿革 当鼻高山は宇迦山の主峯にして、古来熊成峰と称して居る。社前に素盞鳴尊の御腰掛岩がある。古来氏子民人の崇敬厚く、国主武将の崇敬も厚かった。大正一○年郷社に列せらる。 −『神社名鑑』− |