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諏訪神社
すわじんじゃ
長野県南佐久郡南相木村2932  Zenrin Data Com Maps display !!

旧郷社

御祭神
建御名方命
配祀 天照大御神 少彦名命 大山祇命 誉田別命

長野県南相木村にある。
JR小海線の小海駅から南東に9Kmほどの位置。
山梨、群馬、埼玉にも近い場所。

相木川に沿って走る2号線を進むと小学校があり、
小学校を過ぎたあたり、道がカーブしている場所に境内。
もう少し進むと南相木村役場がある。

境内入口は南東向き。
境内入口には「郷社 諏訪神社」と刻まれた社号標があり
鳥居をくぐると狭い境内。
境内奥に拝殿があり、拝殿扁額には
「正一位諏方大明神」と書かれている。

拝殿の後方には、南相木村指定有形文化財になっている
流造の立派な本殿。
本殿の後ろに、御神木の巨木がある。

この御神木の後方に駐車スペースがあり
そこから相木川へ下りる遊歩道がある。
狭くて急な道を200mほど下ると、「おみかの滝」。
上ん渕、中ん渕、下ん渕と呼ばれる
三段の滝壺から、「御三甕」と呼ばれているのだろう。

参拝当日は小雨だったので、注意しながら遊歩道を下ると
ちょうど中ん渕を見下ろす位置に到着する。
その脇の岩にトンネルが掘られている。
真っ暗な岩のトンネルだが、人が近づけば内部に照明が灯るようになっており
トンネルを進むと、相木川にかかる橋があり、さらに遊歩道が続いているようだ。

そのトンネルの中程に、岩をくりぬいた滝見の穴があり
穴の脇に祠が祀られている。
滝見穴からのぞくと、ちょうど滝の正面からみることができ、
中ん渕と下ん渕が望まれる。
参拝は夏だが、秋の紅葉の季節に来ればもっと美しい眺めかもしれない。

ただし、あまり人が訪れないトンネルのようで
コウモリが舞っていたので、苦手な人は注意した方がいいかもしれない。

『平成祭データ』や『全国神社名鑑』『明治神社誌料』には、
当社の社号は「諏訪社」となっているので
正式名は諏訪社かもしれないが、社号標には諏訪神社。

創祀年代は不詳。
古来、南相木村の産土神として崇敬され
明治六年四月郷社に列した。

南佐久郡には諏訪社が多く分布しており
当社も諏訪社なのだが、「おみかの滝」の上に鎮座しており
滝、あるいは川を祀った神社が本来の姿であるように感じた。

「おみかの滝」へ続く遊歩道の入口に
「おみかの滝」の伝説が記されていた。

昔、気立てのよい、「おみか」という名の嫁を憎んだしゅうとが
おみかを滝に突き落としたが、おみかはドジョウに化身して出現。
おみかの霊を慰めるために、しゅうとが滝を祀ったという。
トンネルの滝見穴にあった祠がおみかを祀る祠だろうか。

もちろん、この「おみか」の伝説は
三段の滝壺「御三甕」から連想された話だと思うが、
滝を神格化、あるいは不動明王を結び付けて祀ったものが
当社の創祀の起源なのかもしれない。


鳥居

境内

拝殿扁額

本殿

本殿と御神木

本殿後方に遊歩道

狭く急な道

おみかの滝

トンネル

中央部に滝見穴と祠

滝見穴からおみかの滝

長野県指定
名勝 御三甕の滝
(平成三年二月二十日指定)
概要
 おみかの滝は上ん渕、中ん渕、下ん渕と呼び、甕 状を呈し三つの滝壺からなっている。中ん渕は、最 も大きいもので高さ十六米、幅十四米、長さ二十七 米、水深七米、である。他の二つの滝と合わせて三 甕の滝を呼ばれ、春の新緑、秋の紅葉とすばらしい 景観を誇らしげにみせている。
伝説
 むかしむかしのことです。この村におみかという、 それはそれは美しい気立てのよい娘がある家に嫁い で来ました。
 ところが、しゅうとめはおみかが持ってきたきれ いな着物が欲しくなり、次第におみかまで憎むよう になりました。
 ある日のこと、しゅうとめはおみかを滝に連れて 行き、「そら、あそこに不動さまが・・・・・」と 叫びました。しかしおみかには不動さまが見えなか ったので、もっとよく見ようと滝に近づいてふちか ら身を乗り出しました。
 一心にのぞきこんでいるおみかを、しゅうとめは 後から滝つぼへ突き落してしまいました。
 悲しんだおみかが、その後ドジョウに化身して現れたため、 しゅうとめはおみかの霊を慰めるため滝に祀り、それ以後 その滝を「おみかの滝」と呼ぶようになったそうです。

−境内案内板−



【 諏訪神社 (南相木村)(印刷用ページ) 】

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