[HOME] > [神社記憶] > [九州地方] > |
|
那須加美乃金子神社
なすかみのかなこじんじゃ
長崎県対馬市峰町志多賀字中原290
|
||
式内社 對馬嶋上縣郡 那湏加美乃金子神社 |
長崎県対馬市にある。
上対馬の東側・志多賀のはずれに鎮座。
39号線を走行していると、志多賀川を挟んだ対岸に境内がある。
境内入口に鳥居があり、扁額には「金子神社」。
広くない境内だが参道にも二基の鳥居があり、
こちらの扁額には「那須加美乃金子神社」と刻まれている。
サッシの拝殿の後方、草木で見えにくいが本殿がある。
古号は、那祖師。
小鹿にも同名神社が存在し、
共に式内社・那須加美乃金子神社の論社となっている。
小鹿と志多賀の間に、「神山」と呼ばれる不入の霊山があり、
山中に「かなご」という磐境として祀られていたものを、
麓の那祖師社に合祀したものらしい。
また、神山には「本山大明神」という磐境もあり、
山中の「かなご」「本山」、麓の那祖師の三社祭祀形態は
豊の那祖師神社と同じものとみることもできる。
『神社大帳』では、「非日本之神、新羅之人乎」とあるように、
半島系の神を祭ったものらしい。
拝殿横に、水神、罔象女神を祀った変わった形の石がある。
拝殿がサッシだと少しさびしい印象だが、
それが「現役神社」である証でもある。
境内入口 |
鳥居 | 境内の鳥居 |
鳥居と拝殿 |
本殿 | 拝殿内 |
水神 |
明細帳 大屋彦神、大己貴命。 『特撰神名帳』は祭神を明記してゐないが、この明細帳 の祭神を疑つてゐる。それには、
今按長崎縣式内社記に祭神須佐男命 大屋彦命とありて
由緒書(省略)…とある時は、此祭神よしなきにあ
らねど那須加美乃金子神と云神は此二神にはあるべか
らず。
とある。対馬の神社では、ことさらに素戔嗚尊や神功皇后
に付会して、本来の祭神を不明にした例が多く見られる
が、当社の所傳もそれに近い。
−『式内社調査報告』− |
【 那須加美乃金子神社 (志多賀)(印刷用ページ) 】