三嶋溝樴姫
みしまのみぞくいひめ
別名
玉櫛姫:たまくしひめ
勢夜陀多良比売:せやたたらひめ
溝咋比賣命:みぞくいひめのみこと
……
『古事記』の神武記に、
三島溝咋の娘に、勢夜陀多良比売と呼ぶ大変美しい比売がいたが、
この比売を三輪の神(大物主神)が見染めて結婚した。
そして生れた子神が富登多多良伊須須岐比売で、
神武天皇の皇后となったとある。
勢夜陀多良比売が便所で用をたしている途中、大物主神は丹塗矢に化して比売の陰部を突いた。
比売はびっくりしたが、それでもその矢を床の間に置いた。ところが矢は立派な美男子に変ったという。
富登多多良伊須須岐比売はの富登は、勢夜陀多良比売が丹塗矢と化した大物主神に陰(ホト)を突かれたことによる。
神の矢が女陰に立ったので、あわてたという意味らしい。
『日本書紀』では、
ある人が「事代主の神、三島溝橛耳の神の娘・玉櫛媛に共ひて生める児、
号を媛蹈鞴五十鈴媛命と日ふ。 こは国色秀ぐれたる者なり』と勧め、神武天皇の王妃としたとある。
三嶋溝樴姫 を祀る神社(玄松子が参拝した神社のみ)