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朝峯神社
あさみねじんじゃ
高知県高知市介良乙1927
まいのぼる この朝峯の皇神に 手向ける麻と散る桜かも
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高知市の東端、介良(ケラ)にある。
国道32号線から介良川を500mほど南へ下った所。
東には「小富士山」という低い山がある。
この神社は、富士浅間神社からの勧請で、
「浅間の峯」が「朝峯」となったものだ。
よって、祭神も浅間神社と同神。
拝殿前には男根の石碑がある。
また、拝殿後方の階段の上に本殿があり、
本殿右後方に「甕の巌屋」と呼ばれる岩の6mの割れ目があり、
女性器を象徴している。この割れ目からは常に水が滴り、
その水は涸れる事がなく、雨でも増える事もない。
水が滴り落ちる所に池があり「産井池」という。
昔、その中に素焼きの瓶があり、旱魃の時に、その瓶をゆすると、
即時に雨が降ったという。
階段上に登るには許可が必要だが、それは女人禁制であるため。
最近も、女性が登り不幸が起きたとのこと。
祭礼においても神への供物は不浄を忌み、女人は禁じられる。
神輿を担ぐ掛け声は通常「ワッショイ」だが、
ここでは「オンビゾーホイホイ」となる。
その理由には諸説あり、
1.昔、南国市に鎮座していた時、酒を供えると
おおきなオンビキ(がま)が飲んでしまうので、介良へ遷座した。
「オンビキが来るぞ、早く行け」という意味。
2.祭りの列を敵と勘違いした横山勢に矢を射掛けられたことがあり、
それ以降、「御神酒ぞー」と大声をあげるようになった。
3.御神幸(おみゆき)
4.お身内ぞー。
5.御曳像。
階段上に拝殿があり、前に陽根の石碑。
後方に階段があり、その上に本殿。
本殿後方に女性器を現す割れ目「甕の巌屋」がある。
参道の鳥居 | 鳥居扁額 | 参道階段 |
境内 | 拝殿 |
拝殿内の木之花咲耶姫命彫刻 |
拝殿 | 拝殿横の社殿 旧拝殿か? |
拝殿扁額 | 拝殿 | 旧?拝殿扁額 |
拝殿後方の女人禁制の階段の上に本殿 |
本殿 | 本殿 |
拝殿前の陽根石 | 本殿後方の甕の巌屋(女陰) |
延喜式内朝峯神社由緒概略
当社は秀麗なる介良富士の麓に鎮座し主神佐久耶姫は絶世の美女神不二の山にちな
んでいる。霊峰富士山(静岡県)の本宮、浅間神社より年代はわからねど、勧請さ
れた神社で御祭神も同一なり、全国に約千数百社ある。三代実録や延喜式名帳に所
載の神社で土佐の国、延喜式内二十一社の一つなり。近古、長曽我部氏も尊信厚く
神領田五十余ケ所を寄進される。また藩主山内家祈願所八社の一つにして貞観八年
六月に、神位従五位上と歴史に歴然たり。万葉集古儀の鹿持雅澄も歌を奉納す。
「まいのぼるこの朝峯の皇神に手向ける麻と散る桜かも」
また南路志に書いた、武藤平道も歌を奉納す。
「のどかなる御世のしるしと、廣前にはなのしふゆふ掛けてくるかも」
安産、酒造、農耕、養蚕、山火鎮護等、天孫爾爾伎之命と結婚し一夜を供にした
木之花咲耶姫は妊娠し臨月を迎えたことを爾爾伎之命に告げると、「一夜で身重になる
とは考えられない、きっと国津神の子であろう」と言われ戸窓の無い無戸室殿を建
て産屋を造り壁土で隙間を塗り潰して、出産の時に産屋に火をつけて燃え盛る火の
さ中で三子を無事産んだ。火照命(海幸彦)、火須勢理命、火遠理命(山幸彦)なりそのことを父親大山祇神が聞き喜び天甜酒を造りお祝いする。佐久耶姫も酒造り が好きで、父が酒解神である故、佐久耶姫は酒解子神といふ。 −境内案内− |
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