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多賀神社
たがじんじゃ
岩手県遠野市遠野町第5地割87−1
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遠野市にある。
遠野駅の南500mほど、鍋倉城跡にある鍋倉公園の北西麓にある。
周囲には官公庁などが点在する、遠野の中心地にある。
県合同庁舎側の道路沿いに鳥居があり階段を上る。
鍋倉公園内の道路が階段上にも通じている。
その道からさらに階段を上ると社殿が鎮座。
天正2年(1574)に城の鎮守として勧請したといわれる。
『遠野物語拾遺』には、遠野の
狐や狢、蛇や河童などの、いわゆる妖怪化物の話がある。
遠野の城山の下の多賀神社の狐が、 市日などには魚を買って帰る人を騙して、 持っている魚をよく取った。 いつも騙される綾織村の某、 ある時塩を片手につかんでここを通ると、 家に留守をしているはずの婆様が、 あまり遅いから迎えに来た。 どれ魚をよこしもせ。 おら持って行くからと手を出した。 その手をぐっと引いてうむを言わず、 口に塩をへし込んで帰って来た。 その次にそこを通ると、 山の上で狐が塩へしり、塩へしりといったそうである。 −『遠野物語拾遺 第百九十三話』より− |
当社は、現在遠野の中心部にあり、狐に騙されるような環境ではないが、
境内には、その怪しさが、まだ残っている。
夜や夕方の参拝なら、もっとドキドキしたかもしれない。
遠野物語が心に残るのは、
そこに登場する妖怪化物が、ごく短い文章の中で
『生活』しているからだろう。
そして、その生活は、僕らの日常と同質のもの。
柳田國男の文筆家としての才能を再認識する旅だった。
社殿の左手には境内社が3つ。
鳥居が赤なので、稲荷を祀っているのだろうと思う。
「多賀山神大明神」と書かれた木札もあった。
社頭 |
社殿 | 社殿 |
境内 |
境内社の鳥居 | 本殿 | 本殿 |
境内社 | 境内社 | 境内社 |
多賀神社
一説に横田城を鍋倉山に移した天正2
年(1574)に阿曽沼広郷が城の鎮守とし
て勧請したといわれ、正保4年(1647)
と元禄5年(1692)に再建されました。
中世に多賀の里とよばれたこの付近は
明治のころまで寂しい町はずれで、市
日などで魚を買って帰る村人をだまし
て魚をとりあげる狐の話の舞台でした。−社前案内− |
【 多賀神社 (遠野) 】