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卯子酉様
うねとりさま
岩手県遠野市遠野町2地割
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御祭神 |
遠野市にある。遠野駅の西2Kmほど。
遠野市街地から猿ヶ石川に沿って西へ行くと、
愛宕山の下に、こんもりと茂る杜が見える。
すぐ横、道路の側には、観光用だと思われる駐車場があり、
トイレもあるので、休憩の折に、ちょっと寄ってみるには良い場所。
遠野の町の愛宕山の下に、卯子酉様の祠がある。 その傍の小池には片葉の蘆が生ずる。 昔はここが大きな淵であった、その淵の主に願をかけると、 不思議に男女の縁が結ばれた。 また信心の者には、時々淵の主が姿を見せたともいっている。 −『遠野物語拾遺 第三十五話』より− |
境内横の小川に、片葉の葦があるらしいが、探し忘れてしまった。
願いがある方は、探してみると良いだろう。
岩手県内には、卯子酉様と呼ばれる祠が幾つかあり、
宮古市卯子酉鎮座の鵜鳥神社の由緒によれば、
宮古市の社が本社で、県内に10社ほど分社されているという。
鵜鳥神社の祭神は、「鵜」の文字からの連想だと思うが、
鵜萱葺不合尊となっており、
玉山村の卯子酉様は、保食命となっている。
遠野の卯子酉様の祭神に関しては分からなかったので、
とりあえず『淵の主』としておいた。
いずれも、漁の神、豊作の神、そして縁結びの神であるようだ。
宮古市の鵜鳥神社であれば、「鵜」に関する信仰と読むことも出来るが、
卯子酉の名は、どこか意図的な印象を受ける。
本来は、「鵜」あるいは鵜に代表される鳥に対する信仰であったのかもしれない。
また、卯子酉を干支の方位と考えると、東北西となり、
南(午)が抜けている。
遠野などの東北地方では、駒形様や金精様などの馬の信仰が根深く、
あえて馬(午)を欠いた卯子酉も、その系統にあるのかもしれない。
鳥居 | 社号標 | 境内社か |
境内と社殿 |
卯子酉様
遠野一帯が大きな湖であった
その昔、鮭の背にのって宮家
と倉堀両家の先祖が猿ヶ石
川をさかのぼってここにたど
りついたという話があります。境内の小さな池は淵のあと でここの片葉の葦に恋の願 いを書いた紙を結びつけて おくと願いがかなうと伝え られています。 『遠野物語拾遺』第35話に も不思議に男女の縁が結ば れたろ書かれています。 −境内案内板より− |
【 卯子酉様 (遠野) 】