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月山中之宮
がっさんなかのみや
山形県鶴岡市羽黒町月山八合目弥陀ヶ原
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山形県羽黒町、月山(1980m)八合目にある。
羽黒山方向から南へ、月山山頂を目指して、ウネウネと登っていくと、
レストハウスのある、月山八合目駐車場に到着。
麓では曇り空だったが、八合目は完全に霧の中。雨も降っていた。
朝の6時。駐車場には、山頂を目指すハイカーの車がいっぱいだったが、
みんな天候待ちをしているのか、車の中から出てこない。
月山本社のある山頂へ向かう予定だったが、
雨具の用意をしていなかったので、今回は中之宮への参拝のみ。
レストハウスの裏の道を少し登ると、
中之宮のある御田原参篭所に到着。
御田原神社と書かれた社殿の中では、神職が祝詞を上げていた。
祝詞を終えて神職が授与所へ戻ってきたので、
御朱印をいただき、駐車場へ戻ろうとしたら、
雨が本格的になって来た。仕方がないので、しばらく授与所で雨宿り。
中之宮から、山頂本社までは、4.6Kmの参道が続く。
中之宮周辺の参道は板の上を歩くものだったが、
その先は分からない。霧でまったく見えなかったのだ。
史上にみえる最初の月山神に関する記述は、
『新抄格勅符』第十巻所引の宝亀四年(773)十月符。
神封二戸が寄進されている。
山頂の月山神社本社は、旧官幣大社。
延喜式に、月山神社名神大社とある神社。
今回は、雨と霧のため、月山参拝は八合目で終了。
山頂も見えず、眺めも視界ゼロで、残念だったけど、
ゆっくりとした時間を楽しむ余裕があった。
八合目から、ウネウネと下っていく道には、
雨を吸って、青々と茂る木々。
麓に近づくにしたがって、霧は薄くなり、
麓の駐車場では、スッキリとした風景。
冷気をもった夏の雨の後。良い匂いがした。
雨の中の供養所に | 狛兎? |
境内 |
社殿 | 御田原参篭所 |
社号標 | 本社への参道 | 参道 |
出羽三山神社参拝の栞 信仰の山・精霊の山・修験の山―国立公園・出羽三山 涼しさやほの三か月の羽黒山
雲の峰幾つ崩て月の山 語られぬ湯殿にぬらす袂かな 有難や雪をかほらす南谷 松尾芭蕉『おくのほそ道』 其玉や羽黒にかへす法の月 芭蕉、元禄二年(一六八九)盛夏出羽三山登拝の折認める「天宥別当追悼句文」 日本人の源郷(げんきょう)・出羽三山は、千四百有余年の歴史と伝統をもつ我が国有数の信仰のお山であり「羽黒派古修験道(はぐろはこしゅげんどう)」の道場です。 ●出羽三山とは−出羽国(でわのくに)(山形県など)にある月山(標高一九八四㍍)、湯殿山(同一五〇四㍍)、羽黒山(同四一四㍍)の三つのお山の総称で、三の数字は古来“聖数”とされ全国にその例は数多(あまた)あります。 ●出羽三山神社(でわさんやまじんじゃ)とは−月山頂上に月山神社、羽黒山頂に出羽(いでは)神社、湯殿山の中腹に湯殿山神社が夫々鎮座(ちんざ)されていますが、三つの神社を合わせて通称「出羽三山神社」といっています。また、月山神社と湯殿山神社は冬季の参拝が無理であることから羽黒山の出羽神社に三神を合祭し「三神合祭殿(さんじんごうさいでん)」と称し、恒例の祭典は三神社同時に合祭殿で行われます。 ●三山神社の御祭神は−月山神社は天照大御神(あまてらすおおみかみ)の御弟神であられる月読命(月読みの命)、出羽神社は出羽国の国魂(くにたま)であります伊氐波神(いではのかみ)と稲倉魂命(うかのみたまのみこと)、湯殿山神社は大山祇命(おほやまつみのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)を祀っています。他に広大な神社境内には、百一末社(まっしゃ)と総称される神々の社(やしろ)があって八百万(やおよろず)の神々が祀られています。 ●御開山の年と御開祖は−今を去る千四百余年前の推古天皇元年(五九三)に、第三十二代崇峻天皇の皇子・蜂子皇子が、奈良の都からはるばる日本海を北上しこの地においでになり三本足の霊烏(れうう)の導きにより羽黒山を御開山され、次いで月山と湯殿山を開かれました。当社では蜂子皇子を「御開祖」と敬仰(けいぎょう)し、平成五年(一九九三)が開山の年から数えて千四百年に当ることから盛大に「御開山一、四〇〇年祭」を執り行い、年間を通してさまざまな奉祝記念行事や事業を行いました。 ●出羽三山神社の歴史と信仰は−御開山千四百余年、という類稀(たぐいまれ)な永い歴史と伝統をもつお山だけに時代によりさまざまな変遷がありました。そもそも出羽三山神社は自然崇拝、山岳信仰の“古神道”から発した神社ですが、平安時代の初め仏教の強い影響を受けて「神仏習合(しゅうごう)」し、明治維新の「神仏分離(しんぶつぶんり)・廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)」まで真言宗、天台宗など多くの宗派によって奉仕され鎌倉時代には「八宗兼学(はっしゅうけんがく)のやま」とも称されました。その為出羽三山信仰は他に例を見ない“多様にして限りなく深い信仰世界”を今に育(はぐく)み、「東(ひがし)三十三ケ国総鎮護」として篤く尊崇(そんすう)されています。 主な参拝所と見どころ ●羽黒山−特別天然記念物・羽黒山表山道(二、四四六段の石坂)杉並木(一・七㌔)/須賀滝(すがのたき)/天然記念物・爺杉(じじすぎ)/国宝・羽黒山五重塔/史蹟・南谷(みなみだに)(芭蕉逗留地)/斎館(さいかん)(茶室など)/蜂子神社/三神合祭殿と鏡池(かがみいけ)/羽黒山霊祭殿/重要文化財・建治の大鐘/御開祖・蜂子皇子墓/天宥社(てんゆうしゃ)/出羽三山歴史博物館(羽黒鏡、芭蕉資料、出羽三山資料など多数。四月下旬〜十一月二十三日まで。有料)/吹越(ふきごし)神社と吹越篭堂(こもりどう)(山伏修業) ●月山(七月一日〜九月中旬)−月山中宮(なかのみや)/東補陀落(ひがしふだらく)/御浜池(おはまいけ)/仏生池(ぶすいけ)/行者返し(ぎょうじゃがえし)/塞の河原(さいのかわら)/月山神社本宮(御室)(おむろ)/月山神饌池(しんせんいけ)/月山一帯の高山植物群落(お花畑) ●湯殿山(四月下旬〜十一月上旬)−湯殿山神社本宮大鳥居(仙人沢)/行人塚(ぎょうにんづか)/仙人沢参篭所(せんにんざわさんろうじょ)/御沢掛け(おさわがけ)(巡拝)/御滝神社/湯殿山神社本宮巡拝/齋藤茂吉歌碑/湯殿山月光坂(がっこうざか) 俳聖・芭蕉と出羽三山 元禄二年(一六八九)盛夏、俳聖・松尾芭蕉は「奥の細道」行脚(あんぎゃ)の途次(とじ)、羽黒山南谷(みなみだに)などに七泊し出羽三山を登拝して念願の“奥詣で(おくもうで)”をはたされ、山内で蕉風の真髄・「不易流行」説を感得(かんとく)しました。 |
【 月山中之宮 】