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 おきつしま
[福島旅行] 福島県郡山市喜久田町堀之内字宮19−1

式内社 陸奥國安積郡 隠津嶋神社
旧県社

御祭神
建御雷之男神

福島県郡山市喜久田町にある。
喜久田駅の北西1Kmほど。
49号線を越えると、新しい鳥居があり参道が西に延びている。
昔の参道は、東へもっと長かったが、49号線により分断された。

参道の奥に、二本の木が鳥居状に立ち、
階段を上ると境内。掃除が行き届いて綺麗だった。

創祀年代は不詳。

社伝によると、
太古は、当地周辺は大沼があり、住民は島々に住んでいた。
安積山の獣や蛇が住民に害をなし、不順な天候で、住民が苦しんでいた。
そこで、沼の隠津島に武御雷之男神を祀り、平安を祈願したという。

式内・隠津嶋神社の論社の一つだが、なぜ、武御雷之男神を祀ったのだろう。
隠津嶋は、「おきつしま」と読み、通常は宗像三女神を祀るはず。
他の論社祭神は、宗像の神を祀っている。
安積の地名からも、北九州の海人族が当地に居住したと思われるのだが。

元禄時代に社家が絶えたため、衰微し、
以来龍角寺別当が奉仕を続けていたが、明治になって別当は廃止され、
神職の奉仕する神社へ戻ったという。
あるいは、その経緯の中で祭神の変更が起こったのかもしれないが、
よくわからない。

また、当社周辺の地名は、熱海町という。
上伊豆島、下伊豆島の地名もあり、伊豆との縁も考えられる。
伊豆島が、「いんづしま」と訛り、隠津島の字が当てられたのかもしれない。

神紋は三つ巴。
社殿の屋根には、「×」の紋がついていたが。
これは建立当時の二本松藩主・丹波氏の家紋。

49号線にある鳥居は東向きで、
早朝の参拝では、朝日を受けて美しい。
参道の右手に鳥居があり、階段の上に境内社・愛宕社がある。


 当社は岩代之国安積郡草々の古く由緒ある鎮守 と言われ、武御雷之男神を奉斎する延喜式内(約 1170年前)の古社で、社殿は時の国守により創 建された。旧記古文書等多く有ったが、今より1 40年前の嘉永2年11月の火災によりその多くが 焼失し、僅かに焼け残った文書が存している。そ の伝記によれば、当時の街道は安積山の東を走り、 その麓には安積沼と呼ばれる大きな沼が大海のよ うに広がり、住民は点在する島々に住んでいた。 その一つが安根が島(現在の安子ヶ島)と言われ、そ の上にあるのが上伊豆島、下を下伊豆島、沖にあ るのを隠津島(おきつしま)と言った。現存する地 名に島の字が付くのはこの名残りである。島は鬱 蒼とした森林と大小の沼や沢で囲まれ、西には安 積山が重畳としてそびえ、獣や蛇が多く住み、田 畑に害を与え、時には人や家畜まで襲うので住民 の恐怖も大きく、その上日照りや長雨の不順な天 候にも悩まされ悲惨を極めた。これが時の国守の 心を痛めるところとなり、命を下して斎場を隠津 島に建て、頭記の武御雷之男神を奉斎し、地名を 冠して隠津島神社と稱え、万民が世の平安と五穀 豊穣を祈った。
 神社内にある冷泉左中将為久卿、烏丸左中将光 榮卿の社頭奉納和歌三首もこの時のものかと思わ れる。これ以来、神徳あらたかに天候も順調とな り住艮も増加してきたので、開拓に意を注ぎ、ま ず島の周辺の水を除くために堀割を切って高倉川 に通した。これが堀切の地名の起こりである。
 次いで対面原から隠津島を経て藤田川に通ずる 堀を設け、この内側を堀之内と言い当神社の周囲 の地名となった。この後、安積沼も干拓されて水 田となり、早稲原、前田澤、八山田、富田、日和 田等の村々の基礎が出来上がり、この地方の住民 はこれも隠津島神社の御神徳とますます崇敬の念 を篤くした。
 その後世の乱れから戦争内乱が続き、都の保護 も薄れて、祭事も衰亡し社殿も老朽するままの時 代が続いたが、貞亨3年(約300年前、5代将軍綱 吉の時代)になり、これを憂えた安積郡支配所の役 人星右馬之丞が改築し、祠として祀ったが衰退は なおも続いた。
 天保13年(約160年前)に至り、二本松藩の儒 者服部誼(号大方)は由緒ある古社が衰退のまま 放置されているのを嘆いて、境内に石碑を建立し た。その碑文の終わりに「千古祠殆就滅、蓋堪慨 歎耶、故建碑」(千古の祠殆ど就滅す。けだし慨 歎に堪えんや、故に碑を建つ)とあった。これを 見た氏子信徒は心を打たれ、修復に努力して社殿 も面目を一新するに至った。
 当神社は古くから神職が奉仕して来たが、元禄 11年に至り時の神職藤原盛重氏の死亡のあと、長 い間世継が決まらず奉仕する者もなく、代わって 龍角寺別当が奉仕をして来た。明治維新の後は、 この別当を廃し再び神職が奉仕する時代となり、 大原康治氏がこれに当たったが、明治5年8月よ リ松木家が代々奉仕することとなり現在に至って いろ。その後は衰微した旧祭典を復活させ社殿修 復に努め、殊に社格昇格に努力して明治29年6月 11日に郷社に列せられ、更に明治31年9月26日に は県社に昇格した。
 この間、明治2年正月3日、神祇伯(神社長官) 資訓親王親筆の奉額があり、またこの年は気候が 不順で農民の農業を営むことが困難となり、白河 県庁(この時は郡山も白河県)より農作祈願祭を 仰せ出されて執り行い、翌3年には執賓執行を仰 せ出され、明治12年には現在の社殿が荘巌な姿で 建立された。
 また明治15年、陸軍大将有栖川宮一品熾仁親王 殿下御親筆の奉額を下された。拝殿内には三十六 歌仙の絵馬ふうの36枚の額が掲げられている、年 代不詳である。拝殿前の奉納額は、明治16年8月 1日、竹林寿林作のものが2枚のみ残っている。

−神社由緒より−





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