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 よどひめ
[佐賀旅行] 佐賀県伊万里市大川町大川野1973

旧郷社

御祭神
與止日女命 建御名方命 菅原道真公
合祀 外十五柱 (明治四十二年合祀)

佐賀県伊万里市にある。
JR肥前長野駅の北500m。
南面した境内の前に道路があり、
その側、田の端に大きな銅製の鳥居が立っている。

境内入口の石鳥居扁額には「河上社」、参道の鳥居扁額には「河上宮」、
拝殿の扁額には「淀姫神社」と書かれている。

さすがに、伊万里の神社で、
境内入り口の鳥居脇には、青い磁器の狛鯱(こましゃち?)があり、
参道階段下には、磁器の狛獅子があった。

欽明天皇の御代の鎮座であると伝え、
従来、「河上大明神」と称してきた神社で、
明治に淀姫神社と改称した。

祭神・與止日女命は、別名豊姫命といい、神功皇后の妹とも、
豊玉姫命とも考えられている肥前の女神。
佐賀・長崎には、同名の神社が多くあり、
肥前一宮である與止日女神社と同じ系統。

当社には、「獅鬼退治」の伝承がある。
獅鬼とよばれる猛獣(妖怪?)に襲われた村人達を束ね、
団結して退治する話で、当社明神の加護に助けられる。
その獅鬼の首は境内に埋められているらしいが、
確認し忘れてしまった。残念。
その後、祟り病が流行ったので、牛神を祀ったらしい。
すると、獅鬼とは牛の形をしていたのだろうか。
「蚩尤」の伝説が大陸から入ってきたのかもしれない。

境内は鬱蒼と木々が茂り、当地方の総社的立場にあったのではいだろうか。
確認した境内社は、護国社、稲荷社、淡島大明神。
他にも牛神社や八坂神社があるらしいが、石祠が非常に多い。

主祭神は與止日女命だが、建御名方命と菅原道真公を配祀しており、
神紋は3種類用いている。
與止日女命本来の神紋はわからないらしいが、
多分、神紋はなかったのではないかと思う。
それが、梶の葉の建御名方命と梅紋で有名な菅原道真公を合わせ祀るにおよび、
神社の一般的な紋である巴を用いるようになったのではないだろうか。

境内入口の鳥居扁額の裏側に、扇形の彫刻が付けられていた。
波の上に何かが漂っているような図案だが、
風化していてよく分からなかった。

淀姫神社(河上大明神)由緒記
由緒
 高くそぴえる老杉や椎の古木に囲まれた千七百六坪に及ぶ神域を 持つ淀姫神社(河上大明神)は昔、河上三社大明神といっていました が明治五年の社格制定の時に與止日女命を主神とすることから淀姫 神社と改称しました。今も河上社とした鳥居が立っています。淀姫 大明神は豊姫命と云い又の名を豊玉姫命とも云います。海神大綿津 見の神の娘であります。第一代神武天皇の祖母で皇祖第二十九代欽 明天皇の御宇二十四年に鎮座ましますと伝っています。文治三年ニ 月末社の乙宮神社は小城郡牛津町に御鎮座されました。文明七年八 月領主源治再興し天正十七年波多三河守親(吉志見城主)宝殿を修 造(棟札がある)享保三年宝殿を改築し、宝暦九年七月銅板葺とし ました。境内にはすぐれた石造物も多く昔、末羅県鎮守の霊場とう たわれたとおり其の名にふさわしい神社であります。

獅鬼退治
 後朱雀天皇の長久二年眉山に大きな岩があって其の下に何十丈あ るか知れない深い穴の中に獅鬼という身の丈二丈あまりもある猛獣 が棲んで居ました。里に出て牛や馬を獲ったり人を喰い殺したりし ますので人々は夜も眠れない有様でした。村人は比事を地頭へ訴え 出ました。其頃の地頭は御厨に居た渡辺源太夫久で仲々武勇に勝れ た人で其子竈江三郎糺と共に獅鬼退治に出かけました。川西猟神の 上にある弦掛岩は源太夫が弓に弦を掛けて蝦蟆目の神を祭った所で 其処から川を渡って宿のはづれへ来て里人を沢山集めましたので勢 溜と祢え狩の支度をした所を狩立といいます。源太夫は大木の生い 茂った中を真先に立ち鐘太鼓をうち鳴らさせて狩立てましたが、二 丈にあまる猛獣で暴れ回る凄まじさは譬へようもありません。それ が為に大風起り空一面霧がかゝり木の根や岩角を踏み鳴らし鏡をか けた様な目を怒らし炎の様な真赤な口から血のしたたりそうな舌を 吐きながら人に向って来るので村人は只わいわい騒ぐばかりで側へ 近寄ろうとする者はありません。源太夫は声をあらげて人々を励ま し一生懸命狩り立てました。すると不思議にも社の扉が開き白羽の 矢が飛んで来て獅鬼の頭にすくっと立ちました。獅鬼は大声で呻り 出し其の声は山や谷に響いてのたうち廻り重傷に何とも言へぬ物凄 さです。源太夫はこの時とばかり村人と一緒に撃ちかかりとうとう 斃しました。獅鬼の首は社の境内にうめてあります。当時、悪い病 気が流行しましたので五月の丑の日に牛祭といってお祭を続けてい ます。今でも勢揃、狩立と云う地名は残っています。其の後大川野 は産業は栄え、村は発展して二十世紀の梨は品質すぐれ有名になり 全国に出荷しています。

−『淀姫神社(河上大明神)由緒記』より−





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