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 あまのたながお
[長崎旅行] 長崎県壱岐市郷ノ浦町田中触730

式内社 壹岐嶋石田郡 天手長男神社 名神大
旧村社
壹岐國一宮

御祭神
天忍穂耳尊 天手力男命 天鈿女命
合祀 仁徳天皇 仲哀天皇 日本武尊 比賣大神

合祀 式内社 壹岐嶋石田郡 天手長比賣神社 名神大
栲幡千々姫尊
左二座 稚日女尊 木花開耶姫命
右二座 豊玉姫命 玉依姫命

合祀 式内社 壹岐嶋石田郡 物部布都神社
布都主命

さらに、若宮神社、宝満神社を合祀

長崎県の壱岐、郷ノ浦にある。
郷ノ港から、約3Km。国道382号線の東側にある。
こんもりとした、いかにも神奈備山という感じの山の麓に鳥居。
階段を登ると、あまり広くない境内がある。

壱岐の一宮とされているが、あまりに寂しいお社だ。

「天手長男神社」という神社が、たしかに一宮であることは
多くの資料に記載されているが、その「天手長男神社」が、
現在のこの神社であるかどうか、確定していない。

延宝四年(1676)、式内社調査の際、
平戸藩の国学者橘三喜は、「たながお」の社名より、
田中触に、その所在地を求め、現社地に比定した。

近年の研究では、芦辺町の興神社を式内天手長男神社とされ、
「興(こふ)」は「国府」であり、一宮であるとしているようだ。

本来の「天手長男神社」は、ここではなかったようだが、
何らかの祭祀が行われた場所であろうことは、
その立地条件や、神奈備山などから、十分にうかがわれる。

社前の案内によると、昭和四十年に、
天手長男神社、天手長比売神社、物部布都神社、
若宮神社、宝満神社が合祀されているらしい。

合祀されている、天手長比賣神社に関しても、
橘三喜の同様の査定によるものであり、本来の所在地は不明。

おなじく、物部布都神社も、橘三喜の査定だが、
田中触が物部村に所属していたことによる。
この社の本来の所在地は、近年の研究では、渡良浦の國津神社とされている。

 『宗像大菩薩御縁起』によると、神功皇后の三韓征伐に際して、
宗大臣(ムナカタの神)が奮戦して武勲を輝かしたという。
その時、宗大臣は『御手長』を捧げ来り、これに武内宿禰の織り持てる
赤白二流の旗を付けて、軍の前陣で『御手長』を振り下げ、振り上げ
して敵を翻弄し、最後にこの『御手長』を息御嶋(オキノシマ)に立てた。
この息御嶋は宗像の沖ノ島であり、そして『御手長』については、
「異國征伐御旗杆也」とある。
これが壱岐島の「天手長男神社」「天手長比賣神社」の『天手長』の由来。
そして武内宿禰がこの「御旗杆」に付けられた「赤白二流之旗」を
織ったので、織旗の神が祀られ、織幡神社の社記によると、
「壱岐真根子臣の子孫の人つたへて是を祭る」とあり、
織幡神社の社家は壱岐氏である。

382号線を北へ向かうと、右手に神奈備山が見え、麓に鳥居がある。
鳥居の額には「宝珠」がついていた。面白い。
階段を登った所にある鳥居には宝満神社の額がある。

境内には拝殿と本殿。左手に社務所があるが無人。

右手に境内社があり、多分、粟島神社だと思われるが、
社殿内には、産着が多く奉納され、安産・子育ての神が祀られている。

本殿左手には、石祠が並び、「天手長男神社」と記されている。
こちらが本来の社殿なのかもしれない。

境内奥に、木が一本祀られており、石碑に「神○山の柱」と刻まれていた。
草書で書かれていて、読めなかったのだが「神波山」か「神法山」と読むのだろうか。

 天手長男神社 舊號若宮祠
 延喜式神名帳に「壹伎島石田郡天手長男神社 名神大社」 と録す。『壹岐神名記』は「天手長男神社櫻江村、改以前 は若宮と云ふ。式外」と記し、『壹岐神社誌』は「若宮と は神名品書に田中若宮四所の明神とあるを指したものにし て、古来社地に鎮座せる小祠を云ふ。故に天手長男神社の 由緒を存するにあらざるなり」としてゐる。
 これを天手長男神社としたのは平戸藩の國學者橋三喜で あつた。彼は「一の宮巡詣記」に「天手長男神社は壹岐國 宗廟たりといへども、跡かたもなく、剰へいひ傅ふる事も たしかならず、しかれども考合する事ども、又は一人の老 婆かたり傅ふる事據有て、田中の城山竹薮の中に分入、そ のしるしを求むるに、神鏡一面、又は二座の右體を堀出し ぬ。其外上代の土器中に埋れる事、其數をしらず。壹岐國 廿四社の内、すたれたるをば右社をたて、各其神體神號を 記し、後世に傅へ度よし、國主の仰に任せ、其所の古老の 云傅へを聞、舊記を考へ記し置所左のごとし」として、若 宮社なる式外小祠を天手長男神社として査定したのであ る。その左記は次の通りである。「大日本國關西路壹岐州 石田郡物部庄紫原郷櫻江村天手長男神社者、延喜式神名帳 廿四座其一而、所豐葦原一宮記也、物換事異而今在 名而己、因茲國守鎮信公命、遣兩使瀧川彌一右衛門時 盛、村松伊織正供、再建立之、可絶擧廢之丹心 矣。延寶四年丙辰六月朔目橋三喜謹記」

−『式内社調査報告』−





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