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片菅神社
かたすげじんじゃ
東京都三宅村神着美茂井
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式内社 伊豆國賀茂郡 片菅命神社 |
東京から180Km南にある三宅島にある。
当社は三宅島の北東部にあり、
島を一周する道路脇にある「元三宅島観光ホテル」のそば。
ホテル横の車道にある小さな藪の隙間のような道を下ると境内。
参道は心細い道だが、境内は思ったより広く平坦。
境内脇には竹箒なども置かれており、近所の方が掃除しておられるのだろう。
境内は、一本(一束)の樹木を中心に
右手に清水、左手に祠があるだけ。
『式内社調査報告』には「社殿はない」と記されていたが
その後、建てられたのだろう。
かっては盛砂に御幣と石だけの簡素なものだったらしい。
祠には「片菅神社」と社号が書かれていた。
創祀年代は不詳。
通称は「カサスゲ様」。
清水(水の神)を祀ったもので、
美茂井の地名も当社から発生したのかもしれない。
ちなみに、この清水は涸れたことがないという。
当社の伝承に以下のものがある。
昔、島々が神津島に集まり水の分配について協議したが、
利島の神は遅れてきた。
すでに水の分配は終わった後で、
わずかに御椀の底が隠れるほどの水しか残っていなかった。
利島の神は激しく怒り、その水を投げ捨ててしまった。
その投げ捨てられた水が、当地(カサスゲ)に落ち
当社の清水となったという。
そして、利島には今も清水はないという。
祭神は不祥だが、当社を式内社・片菅命神社に比定する説がある。
片菅命神社であれば、祭神は片菅命ということになる。
『三宅記』によると、神着の御笏神社に祀られている
三島大神の3番目の后・佐伎多麻比咩命には、
「なこ・かね・やす・てい・したい・くらい・かたすけ・ひんすけ」
の八人の王子がおり、7番目の「かたすけ」が当社祭神だと考えられる。
参道入り口 |
境内 |
祠 | 清水 |
【 片菅神社 カサスゲ神社 (三宅島) 】