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阿波命神社
あわのみことじんじゃ
東京都神津島村長浜1-2  Zenrin Data Com Maps display !!


三つ巴

式内社 伊豆國賀茂郡 阿波神社 名神大
旧府社

御祭神
阿波咩命

東京から180Km南にある神津島にある。
島の西側にある(前浜)神津島港から北へ4Kmほどの長浜に鎮座。

神津島への船の入港地は、通常は西側の前浜だが
風によっては、東側の多幸湾となる。
風に弱いジェット船は多くの場合、多幸湾ということ。
僕はジェット船で神津島へ来たのだが、
やはり多幸湾に着いてしまった。
島の中心は前浜にあり、多幸湾からは村営バスが
日に数本あるのみ。
仕方がないので、本日予約していた宿に連絡して迎えに来てもらった。

当社へは前浜から海岸沿いに北上するのだが
バスの便が少ないので、宿からタクシーを利用した。
長浜海岸でタクシーをおり、まず海岸を歩いてみた。
浜の南側には大きな岩が転がっているが
北側は海水浴に適した砂浜。
当社は、その砂浜に面して鎮座している。


長浜

長浜様の石
参道、鳥居の先に、神津島の開祖とされる、三 島大社の正后を祀る阿波命神社が鎮座す る。境台には白砂が敷かれ、清水が絶えることは ない。豊漁と家内安全祈願に島民の信仰が厚 く、長浜様と親われ、毎年四月十五日に例祭が 行われる。
社域一帯のたたずまいは、都の史跡に指定されている。 ぶっとおし岩より始まる、この海岸一帯には、渚に 色とりどりの小石があるところから五色浜とも言 われ、昔から、この浜の石を持ち帰ると必ず神罰 があたると言い伝えられている。
長浜の石は、よせては返す波間に見えかくれ して、浜に来る人を永遠にやさしく迎えてくれる。

−案内板−


長浜海岸に面して西向きに参道入口があり、
鳥居をくぐって、砂浜の参道を歩くと神橋。
神橋の向こうが境内だが、境内は海砂が敷詰められ
裸足で歩きたくなる境内。
実際に本殿の近くでは靴を脱ぐと言う話も聞いた。

長浜の案内板に、
長浜の石を持ち帰ると神罰が下るという伝承が書かれていたが
地元の方々は願い事があると、
長浜の石を鳥居や社殿の前に置くらしく
鳥居の足元には、丸い石が山積みされていた。

境内の奥、石段の上に社殿がある。
昭和六十三年、災害により倒壊し、平成四年の修理されたようだ。
本殿は赤い屋根の入母屋造。

当社境内は、渓谷の入口にあり、
社殿後方の谷が、青空の下にV字の形で面白い。

境内の右手に、丸い石を積んで階段にした場所がある。
階段を登ると、「阿波命神社旧蹟」と刻まれた石碑。
昔はここに社殿があったのだろうか。

通称は長浜様。
創祀年代は不詳。

『続日本後紀』によると、
神津島は、上津島と呼ばれ、
承和五年七月五日、大噴火があった島。

祭神は、阿波咩命。
言い伝えでは、三島大神(事代主命)の本后。
ちなみに三島大神には伊豆諸島に多くの后が存在するが
本后が阿波咩命。
本后であるのに、他の后(伊古奈比咩命)が先に冠位を授けられ
大噴火は、その本后である阿波咩命の祟りと考えられたらしい。
長浜の石を持ち帰ると神罰が下るというのも
この祭神の気性による伝承だろう。

よって、承和七年(840)無位から従五位下を贈られ、
仁寿二年(852)正五位下に進められ、
『伊豆国神階帳』に「一品きさきの宮」とあり、
式内社・阿波神社に比定されている古社。

島の方の話では、
阿波咩命の御子神は5人おり、
長子は前浜・物忌奈命神社に祀られている物忌奈命。
二子は多幸湾・日向神社に祀られている日向神。
三子は多幸湾沖の祇苗島(通称蛇島)の祠に祀られていたらしい。
(蛇島の祠が未確認だが明神下という場所があるという。)
『三宅記』によると
阿波咩命には二王子あり
「たゝない王子」が物忌奈命、「たふたい王子」が日向神。

当社地景観について『続日本後紀』承和七年の条に以下の記述がある。
「其嶋東北角有新造神院
其中有壟、高五百許丈、基周八百許丈、
其形如伏鉢、東方片岸有階四重
青黄赤白色沙次第敷之、其上有一閣室
高四許丈、次南海邊有二石室、各長十許丈、
廣四許丈、高三許丈、其裏五色稜石、
屏風立之、巖壁伐波、山川飛雲、其形微妙難名、
其前懸夾纈軟障、即有美麗濱、以五色沙成修、
次南傍有一礒、如屏風、其色三分之二悉金色矣、
眩曜之状不敢記

長浜から前浜まで、4Kmの道を歩いて戻る。
海岸沿いには、多くの観光名所というか奇岩があり
なかなか気持ちが良い。
カメラはバッグに仕舞っていたので撮影はしなかったが
穴の空いた「ブットーシ岩」、亀に似た「メッポー岩」、
「めいし海岸」に、「うずまき岩」など、道に案内が設置されていた。


参道入口

鳥居

参道

神橋

境内

社殿

阿波命神社旧蹟

社殿

社殿

東京都指定史跡
神津島阿波命神社境域
所在地神津島村字長浜一番地二
指定昭和三十三年十月七日旧跡
昭和六十三年二月二十二日種別変更
 長浜海岸から入った三方を岸壁に囲ま れた渓谷に鎮座する阿波命神社は、『延 喜式』に登載された古社であり、三島大 社の本后を祀ると伝えられている。この 境内を中心とする海浜、海砂及び周囲の 岸壁をはじめとする地形・地質・植生な どの様子は、『続日本後紀』の承和七年 (八四〇)九月二十七日の条に記載され た情景と一致し、古代神社の立地を現在 まで伝える貴重な遺跡である。
 昭和六十三年の災害で倒壊した社殿 は、平成四年三月に復原修理が完成した。

−境内案内板−



阿波命神社
阿波咩命は三島大社の本后にして神異を顕し、島を造りて其の造れる島に鎮座し給う事は續日本後紀に承和七年九月乙末伊豆國言ス賀茂ノ郡有造作島本名上津島。此島に坐ス阿波神ハ是三島大社本后也。又坐ス物忌奈ノ命ハ即前社ノ御子神也。とみえ三宅記に神津島に置給う后をば長濱の御前とぞ申しけるとあり。古き上梁文に長濱大明神輿奉申御神者當鎮守神集島定大明神御母神也とあるにて明かなるべし。

−『平成祭データ』−



【 阿波命神社 (神津島) 】

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