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熊野大社
くまのたいしゃ
島根県松江市八雲町熊野2451
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式内社 出雲國意宇郡 熊野坐神社(名神大) |
53号線から参道。周囲には駐車場も多い。平日なのでガラガラだった。
道路脇に鳥居。その先に参道が続く。意宇川にかかる橋を渡ると境内。
境内では多くの神職が朝の掃除中だった。
意宇六社の一社。意宇六社とは、
神魂、熊野、揖夜、真名井、八重垣、六所神社。
熊とは、「隈々しい」であり、熊野とは「隈々しい場所」となる。
延喜式には、熊野の名を持つ神社が五箇所記載されており、
古代には熊野という地名が各地にあったことがわかる。
どこが起源(最初)であるかは、判断できない。
祭神櫛御気野命を祀る神社は、ここの他に山狭神社がある。
熊野大社は本来熊野山(天狗山)にあったが、こちらはその西麓、
山狭神社は東麓に位置し、関連社であることがわかる。
櫛が「奇」、御気は「御食」とする説が通例。食物神だ。
素盞嗚尊とする説もあるが根拠はない。
意宇川の500m上流に「上の宮」があり、ここは「下の宮」だった。
『雲陽誌』には、「速玉・事解男・伊弉冉三神を上の社、
天照大神・素盞嗚尊・五男三女を下の社」とあり、
上の宮は熊野三社、下の宮を伊勢宮と呼んでいた。
境内は広い。本殿左右に式内社2社。500m南に「上の宮跡」。
神橋の鳥居 | 神橋 |
境内入口の鳥居 | 神門 |
社殿 |
本殿 | 本殿 |
本殿左 伊邪那美神社 伊弉冉命 | 本殿右 稲田神社 真髪觸奇稻田姫命 |
伊邪那美神社 | 本社拝殿 | 稲田神社 |
舞殿 | 鑽火殿 |
荒神社 素盞鳴尊 相殿 高靇,闇靇,闇罔象 | 稲荷神社 倉稲魂神 |
荒神社社殿 | 御神水 | 稲荷神社社殿 |
熊野神社 旧国幣大社 八束郡八雲村熊野 山陰本線 松江駅より南一三粁 祭神 素戔鳴尊 例祭 一○月一四日 神紋 六角に大 本殿 大社造 八坪余 境内 三一二一五坪余 攝末社 二社 宝物 後醍醐天皇奉献の御冠と綸旨他 氏子 二八六戸 崇敬者 二万人 神事と芸能 御櫛祭(四月一三日)、鑚火祭(一○月一五日)、火継式 由緒沿革 日本書紀及古事記に素戔鳴尊が出雲の簸の川上で八岐の大蛇を平げられて後出雲の清地の地に到り「吾心清々し」と宣い宮造せられた事を載せ、又日本書紀に「素戔鳴尊熊成峯に居まして、遂に根国に入りましき」ともある。現今の御本社は其の御山縁の地に御祭り申したものと伝う。出雲国造神賀詞には加夫呂伎熊野大神櫛御気野命と奉称し、国造奉斎の神の首座に座し、出雲風土記の意宇郡出雲神戸の条に「伊弉奈枳の麻奈子に座す熊野加武呂乃命と(中略)二所の大神等に依し奉れり」とあり。早く神戸のありし事を載せ延喜式には意宇一郡を神戸とせられ、又名神大社として朝廷の崇敬も篤く、出雲国の一の宮としての尊崇を捧げられた。大正五年国幣大社に列した。(神社本庁別表神仕) −『神社名鑑』− |