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麻氣神社
まきじんじゃ
福井県南条郡南越前町牧谷54−19−1
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式内社 越前國丹生郡 麻氣神社 |
福井県南越前町にある。
南条駅の東2Kmほどの牧谷に鎮座。
日野川・北陸道を越え、牧谷川に沿って
203号線を東へ向かうと、道路に面した境内がある。
石垣の上に境内があり、入口は南向き。
数段の階段を登ると鳥居が建っており、
左手に「式内 麻気神社」と刻まれた社号標。
まっすぐ参道を進むと、境内奥、
石垣の上に社殿がある。
社殿は、拝殿の後方に廊下で繋がった本殿覆屋。
拝殿には雪囲いのためか、補強のためか、
木枠が取り付けられていた。
本殿覆屋は瓦葺の流造だが、
資料によると本殿は春日造。
拝殿前の鳥居の扁額に「十五社」と読める文字が刻まれていたが
読み間違いだろうか、あるいは他社から移動したものだろうか。
雑草のない綺麗な境内で、あっさりとした印象。
参拝日が、曇天だったため、そんな気分だったのだろうか。
創祀年代は不詳。
越前国神階帳に「従五位 目開神」とあり
式内社・麻氣神社に比定されている古社。
社伝によると、
往昔、当国に御潜居の男大迹王(継体天皇)が
大伴金村大連等の要請を受け入れ、天皇位に登り給うた時、
皇女・麻績娘女が病床に伏し、薬効がないのを憂いていたところ、
奇玉饒速日命に平癒を祈念された処、病が癒えたので
社殿を造営して祭祀されたという。
ゆえに、麻績の「麻」と病気の「気」から
村名を「麻気」としたが、後に牧谷となったという。
以上のように、社伝では「麻気」の語源を説明しているが、
奈良県の田原本町に、鏡作麻氣神社という神社がある。
当社と同じく饒速日尊を祭神とする(と思われる)鏡作坐天照御魂神社の近くにあり
鏡作(の近くに坐す)麻気神社として天糠戸命を祀っている。
当社と関連があるような気がするのだが。
境内右手に、境内社・養蚕神社が鎮座。
『福井県神社誌』には、当社の神紋が記されていないのだが、
社殿の屋根、鳥居扁額、手水鉢には葵紋が付けられている。
社頭 | 参道 |
鳥居 | 鳥居扁額 |
境内 |
境内鳥居扁額に十五社 | 境内 |
拝殿 | 本殿覆屋 |
境内社と境内 |