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若狭姫神社
わかさひめじんじゃ
福井県小浜市遠敷65−41
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福井県小浜市にある。
東小浜駅から南へ500mほどの道路の西側。
当社の南1.5Kmには、上社若狭彦神社が鎮座している。
道路に沿って小川が流れ、橋を渡って境内に入る。
入口から東へ数十mの位置には、石造の大鳥居と社号標。
鳥居から随神門の向うに、大杉が見える。
これが、社殿垣内にある千年杉。
この他にも、境内には、多くの巨木が茂っている。
東小浜駅にも近く、町の中心地にあり、周囲には民家も多く、
町の神社特有の垢抜けた雰囲気と、古社の落ち着いた雰囲気が同居。
不思議な空間だ。
上社である若狭彦神社は、和銅7年(714)9月10日、
遠敷郡下根来村白石に創建され、
元正天皇霊亀元年(715)9月10日、現在地へ遷座。
下社にあたる当社・若狭姫神社は、元正天皇養老5年(721)2月10日、
上社より分祀し、若狭姫大神とした。
上社祭神の若狭彦大神同様、若狭姫大神の姿も唐人のようであったといい、眷属が八人。
一説には、現小浜市泊の村の裏山に上下両社の神が垂迹し、
のち遠敷へ移られたとして、泊に元宮と称する若狭彦姫神社がある。
古来、若狭彦神社(上社、上宮)を若狭国一宮とし、
若狭姫神社(下社、下宮)を二宮とされて来たが、
現在は、2社で若狭国一宮・若狭彦神社と称している。
室町以前は、祭祀の中心は上社であったが、
以降は、下社中心となり、現在の神事もほとんど下社で行われている。
当社は女神を祀っており、安産育児に霊験があるらしい。
境内には子種石とよばれる陰陽石、乳神様とよばれる大銀杏などもある。
神紋は、「宝珠に波」。別名、水玉とも呼ぶ。
上社祭神の彦火火出見尊(山幸彦)が龍宮で手に入れた潮を自在に操る玉なのだ。
若狭彦神社、若狭姫神社の賽銭箱に、金の紋章が付いていたので、
撮影し、サンプルとした。
道路の西側、小川を越えて境内に入る。
境内から振り向くと、東側の路地奥に石の鳥居が見えたので、
歩いて行くと、大鳥居があり、國幣中社の社号標。これが一之鳥居だろうか。
神門には、上社・若狭彦神社同様、左右に四体の随神像が窮屈そうに肩を寄せ合っている。
こちらも、祭神に随身した眷属八人を象徴しているのだろう。
神門内の境内には、こちらも上社と同様に拝殿はなかった。
垣内には、大きな千年杉があり、その葉がモクモクと立ちのぼる煙のように見える。
一之鳥居 | 境内入口 |
見返り鳥居 | 随神門 | 招霊の木 |
社殿と千年杉 |
本殿 | 本殿 |
境内の左手には御神井。
また、子種石と呼ばれる陰陽石や、乳が垂れたような乳神様という大銀杏。
また、境内社の日枝神社(大山咋神)が鎮座。
相殿には、夢彦神、夢姫神、宗像神、愛宕神、琴平紙、稲荷神。
さらに、当社祭神・豊玉姫命の妹・玉依姫命を祀る中宮神社もある。
境内右手には、玉守神社。上社祭神・彦火火出見尊の潮満珠・潮涸珠の守護神。
さらに、招霊(おがたま)の木がある。
社殿の垣の前、千年杉の下に千年杉を見上げる場所があり、
上を見上げて、健康長寿・子孫繁栄を祈る。
境内入口の鳥居は、「見返り鳥居」ともよばれ、参拝を終え、
帰路につく時に、ここで振り返り、この千年杉に別れを告げる。
御神井 | 拝殿 | 乳神様 |
陰石 | 子種石 | 陽石 |
日枝神社 | 中宮神社 | 玉守神社 |
由緒記
−社前案内板より− |