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御祭神社
ごさいじんじゃ
東京都三宅村伊豆
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東京から180Km南にある三宅島にある。
当社は三宅島の北西部にあり、
島を一周する道路から少し山側へ入った場所。
境内入口に新しい鳥居が立っており、扁額には「御祭神社」とあるが
鳥居奥にあるのは、満願寺というお寺。
そのお寺の境内右手斜面に、当社の祠が祀られている。
境内のある鬱蒼とした森は椎の原生林で、
伊豆諸島だけで見られるモスケミソサザイ(国の絶滅危惧種)が観察できる
貴重なバードウォチングのポイントだそうだ。
当社は、式内社・夜須命神社の論社である
嶽比良神社が鎮座している嶽ノ平山の西麓にある。
『式内社調査報告』の嶽比良神社の説明では、
嶽ノ平山は通称を神山といい、いわゆる入らずの森で、
調査をした方も案内してくれた村人に激しく止められ、
森に入ることはできなかったらしく、現状は不明とある。
日本の各地には、このように秘して祀られている神々があり、
それらを守り続けている人々がいることに感謝しながら、
その入口に鳥居があるようなので、
せめて鳥居だけでも写真に撮り、遥拝しておこうと、
嶽ノ平山の麓にある当社を訪れた。
創祀年代および由緒は不詳。
嶽ノ平山の麓にあり、嶽ノ平山を背にする位置に祠があることから、
入らずの神山山頂にある嶽比良神社を遥拝する社なのではないかと
僕は思う。
社号の「御祭」も、それを示唆しているように思うのだが、
やはり由緒は不詳。
当社では毎年一月八日に大祭が行われ、
男性のシンボルをぶら下げて舞う神楽が奉納されるらしい。
当社境内から嶽ノ平山方向へ歩いて行ったが鬱蒼と茂った木々や草で進めなかったので
結局、嶽比良神社の鳥居の写真は撮影していない。
帰宅後に気づいたが、嶽ノ平山の麓ではなく、
山頂近くを通る村道に鳥居はあるようだ。
また、南総や三宅島の式内社を詳しく調査し、
若くして亡くなった千葉大学の研究者・森谷ひろみの
「式内社の歴史地理学的研究」には、その嶽比良神社石祠の貴重な写真が載っている。
境内入口 |
鳥居 | 満願寺 |
御祭神社 | 祀られている祠 |
境内 |