おおとし
山口県周南市大字樋ノ口931

式内論社 周防國熊毛郡 熊毛神社


素盞嗚尊,稲田姫命(大歳神),大己貴命

山口県周南市。高水駅から国道2号線を北上し、
新幹線高架下あたりにある。
小川の横に鳥居があり、南面して社殿が鎮座。

式内熊毛神社の論社は、従来から多くあるが、
当社は、松岡経平が『周防國式内神社考』にあげた論社の一つ。

飛鳥時代に出雲から勧請されたとされる神社だが、
『山口県神社誌』によると、祭神の稲田姫命が大歳神
となっており、主祭神は素盞嗚尊。
社名から判断すると、大歳神が主祭神ではないだろうか。
また、通常、大歳神といえば、素盞嗚尊と神大市比売命の御子。
稲田姫命からみれば、亭主が他所で作った子供なのだが。

境内は、それほど広くないので、『式内社調査報告』では、
式内熊毛神社としては、その点で否定的だ。



飛鳥時代の大化元年(六四五)、天皇の勅許を得て、祭神三 柱の神を出雲の国より勧請し、大歳大明神と称した。南北 朝時代の暦応二年(一三三九)、足利尊氏が本社を再建し、 田地若干を奇進して社領地と定めた。その後、戦国時代の 大永二年(一五二二)、当時の領主の命により神田が没収 され、わずかな境内地と山林ニケ所を残すのみとなった。 その後三○○年を経て、世話係の茂木十郎右衛門はこの ことを大いに嘆き、社地の回復を念願した。たまたま江戸 時代の嘉永四年(一八五一)、売地があったのでこれの取 得に奔走し、一部氏子の寄付を募った。他方、頼母子講を 起こし、樋口に於いて田地一反二畝二四歩外一畝二二歩 の地を入手し、これを社地として寄進した(高水村誌より)。

−『山口縣神社誌』−