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波閇科神社
はべしなじんじゃ
長野県千曲市大字上山田3503−イ
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長野県千曲市(旧上山田町)にある。
戸倉上山田駅から南西に3Kmほど。
千曲川を越え、上山田温泉から、少し西へ上った道の奥に鎮座。
境内入口には、立派な鳥居が立ち、
木々の参道を抜けると広い境内。
正面に赤い屋根の社殿があり、後方、覆屋の中に神明造の本殿が建つ。
なだらかな丘の麓に境内があり、
丘を登る道の途中に、幾つかの境内社がある。
宇佐八幡社・蚕神社・住吉社・金刃比羅社・天神社・稲荷社。
その道を登っていくと、城泉山観音寺があるらしい。
丘の上から見下ろす町並みと千曲川、遠くに連なる山並み。
陽射しを浴びて、明るい境内と、雲ひとつない青い空。
気持ちの良い晴天の日の参拝だった。
創祀年代は不詳。
式内社・波閇科神社に比定されている古社。
正徳二年(1712)検地帳には、百社大明神と記されているが、
天明二年(1782)波閇科神社と改称を許された。
今でも社殿には「百科大神宮」と書かれた扁額がある。
太古、日本武尊が当地の「波閇科(ハベシナ)の峠」を越えられた時、
天照大神を勧請したのが初めという。
ハベ=蔓、シナ=坂の意味で、蔓のように曲がりくねった坂の意味。
当地では、「四十八曲坂」というらしい。
往古は、その波閇科峠に鎮座、その後、現在地に遷座したという。
社殿の赤い屋根に、金色の三つ巴の紋が2つ。
ただし、社殿の幕には桐紋と菊紋が付いていた。
鳥居 | 参道 |
境内社殿 |
本殿 | 本殿 |
境内右手の丘に境内社が散在 |
御神木 | 宇佐八幡社 | 天神社 |
住吉社 | 蚕神社 |
金刀比羅社 | 稲荷社 |
境内から参道 |
上山田町指定文化財
波閇科神社本殿
昭和五十九年三月三十日指定
波閇科神社は、延長五年(九二七)制定さ
れた延喜式の神名帳に登載されてい
る古社である。本社の祭神は天照大神で、相殿に豊受大神と日本武尊を奉祀している。 本殿奥の神殿は覆屋の中にあって、 切妻平入の三間二面で、柱は円柱で 正面中央に両開き板扉をつり、他の 三方を横板張りとする。屋根は萱葺 きとし、妻側両側に棟持柱を立て棟 木を支え、妻の破風板が伸びて千木 となり、屋根妻に鞭懸四本づゝを出 した神明造り形式の社殿である。 千木は外そぎで、棟上に勝男木をの せていて、伊勢皇太神宮の社殿形式 をとっている。 覆屋=神殿をおほっている建物 鞭懸=神明造りの破風板からつき出した材木 −境内案内− |
【 波閇科神社 (千曲市) 】