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戸隠神社 奥社
とがくしじんじゃ おくしゃ
長野県長野市戸隠
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旧國幣小社 |
中社から、2Kmほど進むと、
民俗館や忍者資料館などがある。そこで車を止め、西へ少し下ると、
参道入口の鳥居がある。
まっすぐの参道は約1.9Km。車は入れない。
中間地点に神門があり、そのあたりから、江戸初期に植えられた杉並木が美しい。
杉並木の切れたあたりから、参道西側に講堂跡の礎石が並んでいる。
やがて石段をしばらく登ると、奥社・九頭龍社がある。
戸隠神社は、ここ奥社、九頭龍社と、
宝光社、中社、日之御子社の五社で構成されている。
通常は、奥社、中社、宝光社で戸隠三社と呼ばれている。
祭神・天手力男命は、天照大神が天岩戸に隠れた時、
岩戸を押し開いた、高天原一の怪力の神である。
古記録に、天力男命が、
「吾天にありし時抛落せる天岩戸今科野国に留り山と成れリ。
彼の山は則吾霊魂の残れる地なり。彼所に行きて住まん」
といって筑前紀伊を経て当山に遷座したと記されている。
また、手力男命系とは違う伝承も残っている。
「阿裟縛(あさば)抄諸寺略記」(一二七五頃)に、
「嘉祥二年(八四九)の頃、学問行者が飯綱山に籠もり、
西の大嶽に向かって祈念し、独鈷を投げ、その行く先を訪ねると大きな石窟があった。
そこで、法華経を誦していると、南の方から九頭龍が出現し、
自分が前の別当であること、仏に献ぜられた財物を着服した罪でこの身になったこと
を告げ、誦せられた法華経により成仏し、岩窟に身を隠した。
行者は大磐石で、その前を封じた。」とある。
本来は水神である九頭龍がこの社の根源神であったと思われ、
手力男命の伝承は、後の付会かもしれない。
神仏習合の時代には、奥社を奥院、あるいは本院と呼び、本地は正観音であった。
また、九頭龍社の本地は弁財天である。
九頭龍権現(戸隠神)は虫歯の神としても知られている。
十返舎一九の「戸隠善光寺往来」には、
「九頭龍権現は岩窟内におられるという。梨を神供とする。
虫歯を患う者は、梨を断ってお祈りすると必ずなおる」
と記されている。
参道入口の鳥居から砂利を敷いた参道が続く。
途中神門あたりから杉並木の参道に変わる。
その先の石段を上ると、社務所があり、その先に九頭龍社。
右手に奥社のある岩窟がある。
岩窟内が拝殿となっており、拍手をすると響き渡って神々しい。
参道入口 | 入口の鳥居 | 参道 |
参道の神門 | 参道 | 参道 |
参道から戸隠山 | 奥社境内 |
九頭龍社 | 奥社 |
−境内案内− |