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静原神社
しずはらじんじゃ
京都府京都市左京区静市静原町1351
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式内社 山城國愛宕郡 須波神社 |
京都市左京区にある。
貴船と江文の中間地点にある静原に鎮座。京都の奥だ。
静原川に沿って東西に走る車道から、
少し北へ入った場所に、境内がある。
参拝は、雨の五月。
しっとりとした京都らしい雰囲気で、木々が青々として美しいが、
傘をさしながらの片手撮影で、手ブレがはなはだしい。
なんとか修正しての掲載。
境内入口の鳥居をくぐり、参道を緩やかにのぼる。
拝殿の前には、数本の御神木らしき立派な木。
拝殿の後方、垣の中に本殿があり、
本殿の左右に多くの境内社が並んでいる。
社伝によると、成務天皇十二年の創建。
祭神は、伊弉諾尊と瓊瓊杵尊の二柱であり、
ゆえに、二宮とも称されたという。
古来よりの名社であったが、
明応年間(1492〜1502)当地に静原城を構えた
岩倉の山本対馬守が、細川政元と戦った際に兵火にかかり、
古記録等を焼失。
さらに元禄三年にも火災があり、社記・神宝をすべて失ったという。
「雍州府志」に、
「静原社 在二鞍馬東南一、上賀茂之末社也、
上賀茂四月初酉日祭所レ用之葵、自二此処一採来也」
とあり、上賀茂社の末社であったようだ。
当社の氏子は、静原沙汰人と呼ばれ、
葵祭には、当地で葵を採取して献上したという。
本殿の右手の境内社は、
右から、天満宮社、比賣宮、豊受神社。
左手には、貴船神社、天照大神宮、八幡宮社、
惣山神社、香取神社、猿田彦社。
それぞれの祠には、小さな灯りがともり、
暖かい雰囲気で、雨に濡れながらの参拝だが、
こころは和む。
境内入口 | 参道の鳥居 | 御神木 |
拝殿 |
社殿 |
境内社 | 本殿 |
参拝を終え、西へ車を走らせていると、
小さな社があった。
車を停めて、ちょっとだけ参拝。
雨だったし、予定外の社だったので、軽く参拝しただけだった。
後で、地図を確認すると、どうやら天皇社と呼ばれる社らしい。
そういえば、境内の案内に、御旅所は「天皇社山」と書かれていた。
この社が、その天皇社山なのかどうか確認していないが、
とりあえず、掲載しておくことにした。
御旅所の天皇社か? |
静原社由緒
社伝によれば、成務天皇十二年三月 午日に山城国愛宕郡志津原に鎮座す。 伊弉諾尊が高天原に坐し、瓊瓊杵尊 が日向の高千穂に天降り、はじめは 静原楢小川の上流「河合谷意美和良 川」に鎮まられた。 古来、御本社に伊弉諾尊、奥御前 に瓊瓊杵尊をまつったが、そのため 合わせて「二宮社」と呼ばれる。 また、天武天皇が逆徒に襲われ此所 に臨幸され、玉体安らかに御心も静 かにあそばされた為、静原と称す。そし て、刀・弓・矛等を奉納されたため 江州浅井郡の地三三〇石を御寄付さ れ、和銅四年三月三日より祭祀を始 める。 現社地を「真路山」、御旅所を「 天皇社山」と称す。天正検地で三三 〇石没収されるも、秀吉公より下鴨 社領として三〇石が定められ明治に 至る。そのため、静原沙汰人と称し て、下鴨社の御蔭祭に奉仕する例が 現在も続いている。 −境内案内− |