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鳴神社
なるじんじゃ
和歌山県和歌山市鳴神1089
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式内社 紀伊國名草郡 鳴神社 名神大 月次相嘗新嘗 |
和歌山市の宮地区。日前国懸神宮から東へ1kmほどの
集落の中、路地の奥にある。
拝殿・幣殿・本殿が左右に2つ並んでおり、
左が天太玉命、右は速秋津彦命・速秋津姫命を祀っている。
『式内社調査報告』では、左が速秋津彦命、右が速秋津姫命となっている。
休日の神社では子供達や親子連れが遊んでいた。
観光とも信仰とも違う、神社の側面だな。
式内社・鳴神社に比定されている古社。
名神大社で、往時はかなりの勢力があったはず。
忌部郷は、周囲には貝塚も発見されており、古代から開けた場所だった。
「鳴」あるいは「鳴神」とすると、意味はイカズチ(香都知)であり、
音(堅眞音)を伴う神霊である。と思う。どうだろう。
『和歌山県神社誌』によると、
昔、奥宮のあった大日山直水谷の谷水の音の意味であると記されている。
古代忌部郷に属することから、
本来の祭神は紀伊忌部の租・天太玉命であったと思われるが、
江戸中期に仏教色を排除する際に、祭神を速秋津彦命・速秋津姫命として
社殿が再建されてしまったらしい。
合祀されている香都知神社は、式内社・香都知神社で、
鳴神社の東二町の所にあったもの。
同じく堅眞音神社は、式内社・堅眞音神社で、
鳴神山の麓にあったもの。ともに明治に合併合祀された。
垣内に二棟ならんで、本殿が鎮座。
垣の右手には境内社が数社ならんでいる。
その最も右手に、香都知神社と堅眞音神社を祀った社殿がある。
鳥居 | 境内 |
二棟並んだ本殿 |
天太玉命 | 中央の御神木 | 速秋津彦命・速秋津姫命 |
境内右手の境内社 |
妙に背の高い鳥居 | 堅眞音神社・香都知神社 | 扁額 |
堅眞音神社・香都知神社 |
−境内案内− 当社の祭神は現在、水戸の神として記紀にみえる速秋津彦命と速秋津姫命の二座であるが、この両神が祭 神となったのは、享保四年(一七一九)の神社録以降のことである。それ以前に書かれた季梅渓の『南紀名勝 志』には、「鳴神社は中郷鳴神村中に在り、其れ何神と為すも未だ詳かならず」とある。『紀伊続風土記』に よれば、享保四年にそれまでの神仏習合を廃し、いにしえのように日前・国懸・伊太祁曾と柑並ぴうる神社 とすべく両殿を作らせたというが、この神仏分離に際して祭神の確定がなされ、両神が祭祀されるようにな ったのであろう。−『日本の神々』− |