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油日神社
あぶらひじんじゃ
滋賀県甲賀市甲賀町油日1042  Zenrin Data Com Maps display !!


木瓜に二つ引

式内社 近江國甲賀郡 川枯神社二座
旧県社

御祭神
油日大神
配祀 罔象女命 猿田彦命

滋賀県甲賀市にある。
草津線・油日駅の東2Kmほどの油日に鎮座。
油日岳(698m)の北西麓に境内がある。

杣川に沿うように131号線を東へ進み、
神宮寺あたりで131号線から東へ入ると、
参道入口の鳥居が建っており、
鳥居の右手に「縣社油日神社」と刻まれた古い社号標。

鳥居をくぐり参道を進むと左手に手水舎。
さらに参道を進むと、石垣に挟まれた参道の奥に
重要文化財である回廊付きの楼門。
左右の回廊が両手を広げて参拝者を迎えているような感じ。

楼門をくぐると社殿のある境内。
境内左右には楼門から続く回廊があり、
正面には、これも重要文化財の拝殿。
拝殿扁額には、大きく「鎮護」の文字が描かれている。

拝殿の後方、垣に囲まれて同じく重要文化財の流造本殿。
本殿の左手前には、樹齢750年、樹高35mの
県指定自然記念物のコウヤマキが聳えている。

創祀年代は不詳。
社伝によると、用明天皇、あるいは天武天皇の頃であるという。

当社を式内社・川枯神社とする説があるのだが
当社は、三代実録に元慶元年(877)十二月三日、
「授近江国正六位上油日神従五位下」とあり、
同じく三代実録に貞観三年(861)四月八日、
「授近江国従五位下川枯神正五位下」とあり、
近接した時期に二社は別の神社として記載されており
川枯神社の方が、油日神社より上位に位置づけられている。

御祭神は油日神。
天地創成の母胎である「アブラ」に宿る
「ヒ」(日、火、霊)の大御魂であるといい、
万象根源の神、諸願成就の神、油の祖神として崇敬されている。

往古は油日岳を神山として奉祀し
中世文書には「江州の無隠大社」「甲賀の総社」などと記された大社。
明治三十七年七月、県社に列格。

明治四十四年、村内の十社を境内社に合祀した。

神紋は、境内の神馬像に「木瓜に二つ引」紋が付けられており、
『滋賀県神社誌』にも「木瓜に二つ引」とあるので間違いない。

本殿のある垣の左手前に小さな境内社。
垣の右手には、大きな境内社と小さな境内社があり、
さらに右手に、お堂のような雰囲気の社殿がある。

どの社が何を祀っているのか確認していないが、
『滋賀県神社誌』には境内社として以下の名が記されている。
八幡神社、神明神社、日吉神社、春日神社、金比羅神社、桜神社、常松神社、祖霊殿。

また境外社として、白鬚神社、岳神社の名があり、
油日山頂上にある奥宮・岳神社(岳大明神)には、油日神荒魂が祀られている。


鳥居

参道

回廊付き楼門

境内

拝殿

中門

本殿

本殿

社殿

境内左手の境内社

神馬像

社殿右手の境内社

境内右手の境内社(お堂?)

重要文化財 油日神社本殿一棟
所有者
所在地
指定
油日神社
甲賀郡甲賀町大字油日
明治三四年三月二七日
 油日神社の創立は明らかではないが、『三代実録』(八七七) に「油日神」の記述が見られるので、この頃には既に神社 としての形態を持っていたことがわかる。
 この本殿は、明応二年(一四九三)に建立されたもので、 正面三間、奥行二間の内陣(身舎)の前面に葺き降ろしの 一間通り(庇)を取り込み外陣とし、さらに正面中央間に 向拝(孫庇)を付ける。周囲三方には刎高欄付き切目縁を 廻し、後端に脇障子を付け、正面に浜床と階段を設ける。
 内陣は奥行二間を前後二室に区切る。丸柱を立て、正面 と東側面前寄りの間は板扉で、それら以外は板壁とする。 床は内陣後室が最も高く、天井は格縁天井である。外陣は 大面取り角柱、菱格子戸引き違いの解放的な意匠で、床は 低く、天井は化粧屋根裏とする。組物は平三斗で、外陣と 向拝の桁行両端を連三斗とし、向拝には手挟を付け、中備 えは外陣正面と向拝に蟇股を入れる。脇障子には舞楽を舞 う珍しい薄肉彫刻を入れる。
 この本殿は外陣を前室とする三間社流造で、動植物の透 かし彫りの蟇股などの意匠に室町時代後期の特徴がよく表 れている。また、建立と後世修理の棟札十数枚が附指定さ れ、その経緯を知ることができることも貴重である。

−境内案内板−



重要文化財 油日神社拝殿
甲賀郡甲賀町大字油日
 桁行三間、梁間三間、一重、入母屋造、妻入り、 正面及び背面軒唐破風付、檜皮葺 桃山時代
 油日神社の草創は明らかでないが、三代実録 (元慶元年=八七七年)には「油 日 神」の記 述が見られるので、この頃にはすでに神社とし ての形態を持っていたことがわかる。
 建物は建築様式、技法よりみて桃山時代の建 立と考えられる。昭和三十七年の修理の際には 格子戸と縁廻りが復原整備された。
 拝殿は四方に格子戸を建て縁を廻し、内部は 床拭板張りに棹縁天井とする、柱上には舟肘木 を置いて軒桁を受け、二軒疎垂木とする。
 この拝殿は軒唐破風をつけて正面を蟇股で飾 り、簡素な中にも軽快で華やかさを加えた優れ た建物である。

−境内案内板−



【 油日神社 (甲賀市) 】

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