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生國魂神社
いくくにたまじんじゃ
大阪府大阪市天王寺区生玉町13−9
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式内社 攝津國東生郡 難波坐生國咲國魂神社二座 並名神大 月次相嘗新嘗 |
大阪市天王寺区にある。
地下鉄谷町九丁目駅のすぐそばの生玉に鎮座。
表参道は東向きで、広い参道がつづく。
参拝日は、あいにくの雨。
社内の茶室でお茶会かなにかがあったようで、
参道には車が並び、傘をさした和服の女性達を迎えていた。
参道を歩き、鳥居をくぐると境内。
正面に社殿があり、
拝殿の後方に、「生國魂造」と呼ばれる本殿。
正確には、五間四面棟高六十尺の本殿と
七間四面の幣殿を、一つの流造で葺きおろし、
正面に千鳥破風、すがり唐破風、千鳥破風の3つの破風を据えたもの。
戦火に焼かれたが、戦後復興したもので、
コンクリート造銅板葺きだが、
桃山時代の遺構を伝えるといわれている、らしい。
社伝によると、
神武天皇東征のおり、
摂津の国石山崎(現在の大阪城附近)に鎮座したのが始め。
当初より、大八州の神霊として、国魂信仰の本宗と仰がれている。
三代実録に、貞観元年、従四位下に叙せられ、
延喜の制では、名神大社で、
祈年・月次・相嘗・新嘗祭の官幣を預り、
さらに祈雨祭のも加えられた古社。
豊臣秀吉による大阪城築城に際し、
現在地へ遷座された。
参道 | 鳥居 |
境内 |
社殿 | 上方落語発送の米澤彦八の碑 |
本殿屋根 |
境内の右手(北側)に、多くの末社が祀られている。
浄瑠璃神社は、文楽の守護神として、
音律和調霊神を祀り、相殿に文楽先覚者の霊を祀る。
家造祖神社は、家造の祖神を祀り、建築関係者の崇敬が篤い。
鞴神社は、鞴(ふいご)の神・鍛治の神を祀り、
製鉄などの金物業界の崇敬が篤い。
城方向八幡宮は、大阪城鬼門の守護神。
城方向と書いて、「きたむき」と読む。
鴫野神社は、鴫野の弁天さんとよばれ、
淀君がことのほか崇敬した、女性守護の神。
精鎮社は、表参道蓮池に祀られたものだが、
戦後、地下鉄工事のため、蓮池が埋められ、ここへ遷された。
皇大神宮 | 皇大神宮社殿 |
精鎮社 | 精鎮社社殿 |
住吉・天満 |
住吉社殿 | 天満宮社殿 |
稲荷・鴫野 |
稲荷社殿 | 源九郎稲荷社殿 | 鴫野社殿 |
八幡・鞴・家造祖・浄瑠璃 |
城方向八幡宮社殿 | 鞴神社社殿 |
家造祖神社社殿 | 浄瑠璃神社社殿 |
生國魂神社略誌
社伝によれば、第一代神武天皇が九州より難波津にお着きになった時、石山碕(現在の大阪城付近)に生島・足島神を祀られたのが当神社御鎮祭のはじまりであります。その後宮中にまつられ、歴代天皇ご即位の際に行われました八十島祭は、この両神をまつられたものです。平安時代の延長五年(九二七)に編纂されました『延喜式』という書物に、摂津国東生郡『難波坐生國咲國魂神社』二座とありますのが、すなわち当社のことであります。−『平成祭データ』− |