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市杵島神社
いちきしまじんじゃ
滋賀県高島市朽木大野161
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旧村社 |
滋賀県朽木村(現高島市)にある。
朽木支所の南3Kmほどの大野に鎮座。
安曇川に沿って南北に走る367号線のそば(東側)に、
小さな岩山があり、それが境内。
木々の茂った岩山の上に社殿が3つ並んでいる。
東向き(道路と反対側)に鳥居が立ち、石段を上ると、
正面に本殿。左右に小祠の境内社がある。
右手の境内社には「大川神社」と書かれた扁額があった。
『式内社調査報告』によると、当社の境内社は、
大川神社、小野神社、大野神社の3つとあるが、
左手の無名の小祠に、大野・小野神社が合祀されているのだろうか。
境内社の小野神社は、式内・小野神社の論社。
当社境内に遷座される以前は、
当社の北500mの小祠に祀られていたという。
同様に、境内社の大野神社は、式内・大野神社の論社。
これも、以前は当社の南500mほどにあったらしい。
つまり、大野村の南北に、
大野・小野の二つの式内社が存在していたとする説がある。
市杵島神社の創祀年代は不詳。
明治九年村社に列したことしかわからない。
祭神・市杵嶋姫命は川や池の神だが、
通常、神社境内の池に祭られている神。
安曇川そばの岩を小島と見たのだろうか。
道そばにある、小さいが存在感のある岩山を
神々しいと見るのは、昔も今も同じなのだろう。
境内社である小野神社と大野神社の祭神は、夫婦神であるともいわれている。
また、鎮座地が大野であり、大野神社祭神を大野氏祖神とする説もある。
いずれにしろ、小野・大野の対比が、
この小さな岩山の上に存在することは面白い。
当社の北500mに小野神社古社地があり、
『式内社調査報告』に、その小祠が掲載されていた。
確認のため、周囲を歩いてみたが見当たらなかった。
実際に歩いた場所よりも、もっと北にあったのかもしれないし、
あるいはすでに小祠が存在していないのかもしれない。
また、南500mに大野神社古社地があったというので、
こちらも少し歩いてみたが、痕跡は見当たらなかった。
社域の岩山 |
岩山の上に社殿 | 鳥居 |
階段上に社殿 |
左の境内社 | 本殿 | 右の境内社(大川神社) |