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依遅神社
いぢじんじゃ
京都府京丹後市丹後町遠下風穴1219
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式内社 丹後國竹野郡 依遲神社 |
京都府京丹後市にある。
北近畿タンゴ鉄道の網野駅から、
日本海沿いに178号線を北東へ20Kmほど。
丹後町平付近で、宇川に沿って2Kmほど南下。
そこから宇川の支流の小さな川に沿って数100mの場所、
依遲ケ尾山(540m)の東麓に境内がある。
小川にかかる小橋を渡って参道があり、
参道の奥、森の前に小さな鳥居が建っている。
鳥居をくぐると、十数段の石段。
階段の左手には「式内依遲神社」と刻まれた社号標。
階段を上ると、二基の石燈籠があり、
奥に社殿がポツンと建っているだけの簡素な境内。
拝殿の後方に本殿覆屋が接続している形式で
拝殿の扉の格子から中を覗くと、
本殿の前に、二つの境内社が向かい合って祀られていた。
丹後国内神名帳には「正四位下 伊遅明神」とある神社。
社号の「依遅」は、「いぢ」とも「いち」とも読むらしい。
通称は「天王さん」で、享保九年の棟札には「牛頭天王社」。
創祀年代は不詳。
式内社・依遲神社に比定されている古社。
もとは、依遲ケ尾山上に鎮座していたが、
中世、氏子等の移動に伴って、現在地に遷座。
昔、依遲ケ尾山に三頭五尾の大蛇が住んでいて
西麓に鎮座の竹野宮の斎宮に恋をしたという話が伝わっているらしい。
明治三十九年、無格社八柱神社、無格社三柱神社を合祀した。
本殿前の二つの境内社は、この両社だろうか。
祭神は豊受比賣神。一説には、伊勢両宮という。
牛頭天王社とも称されていたことから
本殿に牛頭天王が祀られ、本殿前に内宮外宮が祀られているのか。
また、『式内社の研究』では、伊香色男命となっている。
参拝は炎天下の夏の休日。
最初、鳥居を見た時は、境内は雑草に覆われて
マムシはいないだろうか、などと心配をしたのだが、
参道の草は綺麗に刈り取られ、境内には雑草も無い。
氏子の方々に大事に祀られていることが、はっきり判る。
社頭 |
鳥居 | 参道と社号標 |
境内 |
社殿 | 内部、本殿前左右に境内社がある |
境内から参道 |