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小野道風神社
おののとうふうじんじゃ
滋賀県大津市小野
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式内社 近江國滋賀郡 小野神社二座 名神大 |
琵琶湖の西岸、大津市(旧志賀町)小野にある。
琵琶湖大橋の西端から北上、真野の北の町。
161号線から西へ、湖西線を越えて入った道路から、少し坂道を登る。
鳥居をくぐって階段を上ると境内だが、
重要文化財の社殿がポツンとある。
社伝によると興国二年の鎮座。
古代氏族である小野氏の居住区域で、
北へ行くと、小野神社、その境内に小野篁神社。
さらに和邇川を越えると小野天皇社がある。
小野氏出身の有名人としては、
小野妹子・小野篁・小野小町と、当社祭神の小野道風。
花札の雨に蛙で有名な、平安時代の書家。
小野篁の孫で、藤原佐理・藤原行成とともに三蹟と称された。
式内・小野神社の論社であるが、
小野道風自身は、当時生存していたわけで、
当社が、当時から小野道風を祭神としていたわけではない。
論社というより、小野神社群として、式内・小野神社の一部とする考え。
当社の南には、唐臼山古墳があり、小野妹子の墓に比定されている。
当社・小野道風神社と小野篁神社、小野天皇社の社殿は
ともに切妻造に向拝を設けた珍しい形式で、重要文化財。
県下でも、この三社しか残っていないらしい。
社殿の屋根に桐紋の装飾があるが、
当社の神紋かどうかは不明。
早朝で、しかも小雨の中の参拝。
写真では明るいが、参道の階段は暗いし、境内も暗い。
普通に写すとストロボが必要なのだ。
というわけで、脇をしめて、呼吸を止め、カメラをしっかり構えて撮影。
でも、ぶれてしまうのが悲しい。
鳥居 | 参道階段 |
境内 |
社殿 | ストロボ使用 |
社殿の周りに小祠が3つ。
樹下神社・文殊神社・八坂神社。
境内社の写真はピンボケになってしまった。
樹下神社 | 文殊神社 | 八坂神社 |
重要文化財建造物 小野道風神社本殿 神社本殿は、大別して11種類であるが、全国的に 遺構の多い三間社流造に対して切妻造に向拝を設けた 本殿が当地に3棟残っているのは一種の地方色であろ う。 この本殿は、暦応4年(1341)の棟札銘により建立 の様子がわかり、形式手法は小野篁神社本殿とよく似 ている。向拝廻りは江戸時代に取替えられ木鼻や蟇股 など建立時の形式を伝えていないが唐草彫刻の優秀な 手挟は完存再用されており、側面中央柱上の肘木と共 に南北朝時代の建築彫刻を知る好資料である。 小野道風(894〜966)は、平安時代中期の書家。 小野篁の孫にあたり、日本三蹟の一人である。和様の 書の創始者ともいわれ、当時の書の第一人者である。 道風が柳の木に飛付く蛙の姿を見て発奮努力したとい う話は、有名である。 −社頭案内板より− |
【 小野道風神社 】