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美伊神社
みいじんじゃ
兵庫県美方郡香美町香住区余部字明神谷3169
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式内社 但馬國美含郡 伊伎佐神社三座 |
兵庫県の香美町余部にある。
余部鉄橋で有名な余部駅から北西へ3Kmほどの
御崎集落からさらに2Km近く進むと
日本一高い場所にあるという余部御崎灯台。
その灯台の側に参道入口の鳥居が立っている。
境内は断崖絶壁の上にあり、灯台の西側から眺めると
遠くの岩の上に、小さな瓦葺の社殿と鳥居を見ることができる。
境内は、参道入口から約1Kmの細い山道。
深い谷を回りこんで、灯台のある岬の西側の崖へ続く。
参道の中間地点には、二基の灯籠が立っている。
境内は狭いが、参拝が五月だったので
木々の葉で周囲はよく見えず、
断崖の上に立っているという雰囲気は無かった。
冬の葉が落ちる季節、風の強い日は怖いかもしれない。
通称は、お御崎さん。
御崎集落にある三つの神社の中で一番奥にあり、
伊笹岬に鎮座しているため、
そう呼ばれるのだろう。
和銅年間の創祀らしく、
昔は、修験者の庵があった場所だという。
無人のはずの神社の灯明が灯り
漁船の目印になったという。
社名が同じことから、
美含郡の式内社・美伊神社と考える説もあるかもしれないが、
僕個人としては、
同じく美含郡の伊伎佐神社三座の一つではないかと思う。
式内社・伊伎佐神社は、
現在、餘部駅近くの同名社が有力な論社だが、
『神祇志料』では、伊笹岬の麓に比定し
『但馬考』では、御崎集落の三宝社を比定している。
これらを踏まえ、『式内社の研究』では、
伊伎佐神社三座を三社ととらえ、
一座は伊笹岬、一座は御崎集落、一座は浜(宮内)に鎮座としている。
この中の伊笹岬鎮座の神が、当社・美伊神社なのではないだろうか。
残念ながら、当社を伊伎佐神社とする資料は見ていないが
当然、昔の研究者もそう考えたはずだと思うのだがどうだろうか。
参道入口の鳥居 | 灯台 |
灯台の横から見た境内 |
参道は細い山道 | 中間地点にある灯篭 |
境内 |
境内 | 社殿 |